木曜はHarmony of Brazilian1コマだけ。楽です(のでチュータリングか練習か入れよう)。さてそのブラジル音楽ハーモニー研究だが、ムルホランド先生さすがの評判の良さ、英語聞き取りやすいし終始ジェントルだし、なによりシラバスがしっかりしてる! 5セメ目にもなると授業が始まる前から先生のよしあしがだいたいわかってしまうんだけれど、それは授業のプログラムが事前にはっきりしっかり具体的になってるかってところなんだよね。やっぱり西欧的な知のあり方はロジカルでオブジェクティブなのが基本だなー。もちろんそれが唯一の知のあり方ではないことを前提として言うけど。

授業はまず1920年代のサンバから。ブラジル音楽の特徴として1)標準的なソングフォームがない、2)イレギュラーな小節数が頻出、3)ディミニッシュコード、4)ディセプティブレゾリューションの多用、5)エクステンドドミナント、6)転回形の多様(スムースなバス部進行のため)が挙げられる、といきなりまとめてみせた。鮮やか。次にショーロの古典を聞かせて、サンバがどこから来たのか、という話。結論から言うと「マーチング+ショーロ+西欧のダンス音楽(ポルカスコティッシュなど)+アフリカンリズム」ということでこれもすっきり。

「ブラジル原住民の影響はないんですか?」って聞いたら「残念ながら征服者たちが虐殺しまくった結果サンバに与えた影響はとても少ないと思う」とのこと。あとはラテン音楽とブラジル音楽の違い、みたいな話をしておしまい。夜に空いた時間で高内春彦さんの「VOICE OF BLUE」読む。これが面白いし、何が素晴らしいって日本のジャズの本を読んでるときに生じる「ちょっとそこはどうかなー」という感慨がまったく生じないのだ。ほんとそうだよね!って記述ばっかり。こんなに勝手に気が合っていいのだろうかというくらいに。ボストンは実はタイ料理が強い、とかコマ情報までほんとに信用できる。強くプッシュします!

晩にブライトンミュージックホールでMoonchild。ものすごい盛り上がりだった。感想はinstagramに書きました。