朝、コーヒーを飲もうと思って1140のロビーに行くと、Take Freeと書かれた段ボール箱に人だかりがある。どうやら近所の人だか教員だか、誰かわからないがバークリーの学生にと要らないレコードを7、80枚ばかり置いていったのだという。ちらっと見ると70'sソウルを中心に、結構持っているのが目に付いた。フリマとかでも鉄則なのだが、持ってる盤が目に付いたら、それは見なくていいということではなく逆で、趣味が合うということなので掘らなければならない。

それで夢中になって掘っていたら、実は最初から薄々気づいていたのだが、カビにやられた。アレルギーの発作ですごい冷や汗が出てくる。考えてみりゃ買い手が付くものならあんな風に振る舞ったりしない。手に取ったルーファスやらカーティスやらを元の箱に投げ込んで、近くのベンチにへたりこむ。これはやばい。薬も持っていない。授業に出るどころか家まで帰れる自信がない。いま考えれば近くのCVSで薬買って飲めばよかったのだが、それも思いつかないほど体調に変調をきたしていた。

結局ロビーでほとんど気を失っているうちにSWの授業が終わってしまっていた。レコード数枚数千円に飛びついたせいで授業ひと枠1万数千円を失う。愚かすぎ…。2時間半くらいしたのち、動けるようになって、帰宅。晩はリンカーンのPI。気が重い話題。実は休みの前にレイティングオーディションを受けたのだが、レイティングが落ちてる結果が出てきたのだった(いちおう説明すると、すべての学生は楽器奏者として1〜8の8段階にレイティング=評価付けされる。この数字によって参加できるアンサンブルや授業が制限されたりする)。

いちおう学内の都市伝説では、いくら酷い演奏をしてもレイティングは下がらないということになっているが、公のルールではない。しかも、なんとも情けないことに、オーディションの手応えは悪くなかったのだった。結局のところ下がるなんて聞いたことないから何かの手違いに違いなかろう、明日アンサンブルオフィスに行って確認してきなさいということになり、気を取り直して練習。でも、正直テンションがだだ下がったまま上がらない。学校内のレイティングなんて一面的な評価でしかないことはわかっているのだが、なんか、うーん。