HipHopは先生のブラジルツアーで休講。スティーヴィーワンダーは中間課題の発表と中間試験。"ワンダー"(=スティーヴィーの魔術的な手癖を指す、この授業のなかだけの符牒)を使用した16小節のコンポジション、という課題で、すごくがんばってポリトーナルな、スティーヴィーの紋切り型を詰め込んでだいぶ精緻に作って行ったんだけどさ、みんな16小節なんてぜんぜん守ってこないんで、いまさらながらアメリカの教育現場について仰け反った。出来が素晴らしいなら規定なんて知るか、みたいなムード。

そんでまたこれが、過去のどのクラスよりレベル高かった。平凡な人もいたけど、クラス15人のうち10人は刮目すべきレベルにあった。しかもそれを32小節、48小節、なんなら64小節の曲にフルスロットルで仕上げて持ってくるので、正直おれの、ルールをきちんと守った精緻な小品なんて、かすんでしまったように思う。なかでもひとり、メロディ、音色、飛躍力が天才的と言っていい水準で、かつ自分の譜面のアナライズがめちゃくちゃな人がいてw、おのれの正気さ、つまらない小物キャラを確認させられた。

そのあとマイルスデイヴィスの中間試験。55年以前のマイルスのソロを64小節ソルフェージュ。おれはDOXYを暗譜して臨んだんだけど、なんとこちらは64小節に足りてなくて再試験。同じ規格外でも足りてないとダメなのな(当然か)。列の最後に並んで、待ってる間に別のソロをうわーっとさらって、歌って、なんとか90点はもらった。あとカインドオブブルーの古いレビューを読んだ感想文を出さなきゃいけないんだけどまだやってない。やばい。