10月ももうおしまい、とうとう1日の最高気温がひと桁にまで下がってきた。暖かいうちに痩せたかったなあ…。きょうはゴーインズ先生がお休みで、ムーブメントと対位法だけ。ムーブメントは来週から始まるミニプレゼンの草稿が宿題で、朝のうちにやっつける。プレゼンは自分がシリアスに直面している腱炎・腱鞘炎を取り上げるつもり。授業は先週やったオーディショントレーニングのつづき。名前を名乗る前に立ち止まって正面を見る、椅子に座ったら直す必要がなくても位置を直して間を取る、弾き終わったあともすぐ立ち上がらないでひと呼吸とる、逃げるように立ち去らないw。などなど。

前に菊地さんがラジオかどっかで、バークリー出身のプレイヤーは総じて積極的で、上手い奴も下手な奴もガツガツ売り込んでくるので正直どうにも煙たい、みたいなことを言っていたが、それも仕方がない。理論や実技のほかにこういったサバイブ法、オーディション対策とかドサ回り仕事をゲットする方法とか、契約書や履歴書の書き方からyoutubeにアップするビデオの撮り方まで、どうやってミュージシャンとして生きていくかみたいなことを叩き込んでくる授業がいくつもある。特に僕が選択しているProfessional music major はそういう授業が必修に2つ3つ入ってくるので、職業訓練校と揶揄されるのも、むべなるかな。他のアメリカの音大はどうなんだろう。

対位法はバッハのアナライズ。基本のインストールが終わったところなので結構みっちりやった。西ヨーロッパ由来の音楽を考えるうえで、レシオという概念がリズムを規定する要素のひとつにあることがわかってきて、とても興味深かった。音楽は時間芸術なのでリニアに時間軸を前に駆動させる力が必要なわけだけど(たとえばドーーーーーとだけえんえん鳴っている状態は音楽だろうか、ブザーだろうか)、その推進力が西ヨーロッパの音楽はほんと和声オリエンテッドなんだよね。そして一方で律動オリエンテッドな音楽も世界中にあって、そのハイブリッドで近代以降の音楽は形作られているんだな、そういう世界把握には役立っているように思う。