昼ごはん、浅田さんと会食。シンゴジラを中心に話題がドライブし、ちょっと驚いたくらいトークが噛み合って楽しい時間となりました。ひつまぶし美味しゅうございました。渋谷駅で別れて、さて、と思ってP-GO立ち上げたらコンコンブル前にカイリューが出てる。マジかよ、と思って早足ダッシュ、同じ方向に早足で移動している人々がだんだん魚群ぽく一団をなしてきて、そしてふと隣を見たら12年前の上司だったw。いま136種だって。仕事しろよw。挨拶もそこそこにゲットして、再会を讃えあって、バイバイ。東京やばいと思った。

渋谷から上北沢に移動して、三宅先生。1年分の薬を都合してもらった。ありがとうございます。奥さんに頼まれていた日本の日用品など買っていたら荷物が大量になってしまったので宿に置きに戻って、薫さんに会いに新宿。ホテルのラウンジで40代トークとしか言いようのない悲喜こもごものお話をして、薫さんは華やかな世界のパーティへ、おれはポケモン捕獲しに宮下公園へw。ピコちゃんに教えてもらったP-GOをおとついインストールしてから、ポケモンGOというゲームがまったく違う様相を帯びてきて加速し、ちょっとおかしなテンションになってしまっている。

やらない人に説明すると、ポケモンGOってどこでどんなポケモンが出現するかはわからない、歩いてたら出くわす、捕獲する、というゲームなわけです。どうやらあの地域にはあのポケモンが頻出するらしい、という情報こそあれど、基本的にパッシブ。ところが日本にはP-GOという、いま現在どこにどのポケモンが出現しているか地図上に表示する非公認アプリが存在して、これをインストールすると、さすがに未来のことはわからないにせよ、出現してから消滅するまでの15分間は狙っているポケモンの所在地がわかってしまう。

するとどうなるか。これまで受動的、採集的、場当たり的だったゲームとの付き合い方が、能動的、狩猟的に大きく変容してしまって、15分以内に到達できる場所に狙いのポケモンが出現したとなれば、もう他のことはさておいて駆けつけざるをえない心理状態に陥ってしまう。もうのどかだった過去には戻れない。狂ってしまうと言ってもいい。なかでも渋谷駅近辺はレアポケモンの頻出地帯で、宮下公園はピカチュウの巣として有名なのだが、それ以上に廃人ポケモンマスターの根城的なスポットとなっていて、寄ってみたら日本マジ未来みたいな異常な様相を呈していた。

宮下公園の階段付近、20人から30人ほどの集団がスマホを見つめている。カップルや3人組もいるけど、基本は全員見知らぬ同士で会話もなく、足元に出現した雑魚ポケモンを捕まえたり、Lineかなんかしたりしてる。ところが近隣にレアポケモンが出現すると途端に空気が変わる。誰ともなくツカツカと歩き始め、その気配が伝わって座ってた人たちもやおら立ち上がり同じ方向を目指して早歩きを始める。そこに集うような廃人はたいていP-GOをインストールしているので、何がどこに出たかは教え合うまでもない。

ヒカリエ前にペロリンガ出現、20人ほどがツカツカツカと移動、ゲット。全員だらだら歩きに戻る。コンビニに寄る人もいる。なんとなくまたホームポジションの宮下公園階段に集まってくる。しばらくして宇田川交番前にミニリュウ、ふたたび歩き始める人々、もしくはすでに持っているので座ったまま見送り体勢の人もいる。とにかく動機を共有した人々が、それぞれの許された時間まで、緩い一群をなして佇んでいる。ママチャリでさらに広いエリアを狩り歩いている人もいる。すごく面白いと思った。

ボストンにはPokeVision停止以降ちゃんと機能する位置情報チートがないので、せいぜいボストンコモンという公園のポケストップが集中しているエリアにフェスみたいなイスを持ち込んで、みんな日がな一日ビール飲んだりマリファナ回したりして過ごしている。たまにレアが出てザワつくことはあれど、日本みたいに出現位置を追って集団が街中を早足移動したりすることはない。鯉釣りみたいな感じ。それに比べたら宮下公園のあの一団は、魚群探知機を導入したラン&ガンだ。とにかく日本やべえ。おれもやべえ。いま130種、もう伸びない。苦しい。