金曜は上條淳士「SEX」を1日読んでいた。2巻で止まっていたのもあるし、連載もヤクザ編あたりから脱落していたので、続きを読むのは25年ぶり。1巻、2巻が自分のなかであまりに神話的な別格の輝きを放ち続けているので、それがグラつくのが怖くて、2005年に完結巻が出たときには怖くて読めていなかった。

なんで今になって読んだかというと、自分のルーツというか底みたいなところを探っていて、どうしてもいま向き合わなくてはならない気がしたからだった。しかしてページをめくるとそこには、自分がなぜいまここにいて学生なんてやってるのかという問いの答えが詰まっていた。いつか考えがまとまったら書けるかもしれないが、とにかくそれは、自分の人生の指針、動機としかいえないような、ゾクゾクするような、同時にみっともない要素に満ち満ちていた。おれは憧れだけで生きてるんだなあと思った。