なんか楽しい雰囲気が霧散してしまったラリー先生のモータウンアンサンブルだけど、ようやくいろんなことがわかってきた。結局のところ、自分の英語力不足から状況が飲み込めておらず、それが誤解や軋轢を呼び込んでいたのだった。まずなにより、このアンサンブルは他の大半のアンサンブルと違って、ラリーという歌手のバックバンド的な性格を強く帯びているということだ。学校の授業と私的な音楽活動を一緒くたにしてることについては、実践的だとも思うし、ちょっとどうかとも思う。

いずれにせよ授業に参加しているミュージシャンの半分くらいは、バックバンドのメンバーであって正規の受講生でないことがわかった。ドラムの子もオルガンの子も、みんな1年、2年、3年とラリーに連れ添って、そのプロセスで気に入られ、バックバンド入りした面々だったのだ。

おれが曲の分担でちょっとバチバチしてしまったもうひとりのミンも、3セメスターにわたってこの授業をとった末にベーシストの座を手にしたという話で、つまりは、年単位で関係性を築いてきたコミュニティに、おれがポコッと入ってきて自分の出番をイーブンに要求した、というのが古参勢から見たアングルなのだった。それにしては嫌な顔ひとつせず暖かく接してくれたと思う。

一方で、こっちはクレジットを払っているのだ、なのに金払ってないやつに機会を持って行かれるって何なんだ、という主張もなりたつ。しかし郷に入ればってやつで、少なくとも長年にわたってラリーはこうやって授業を回してきて、気に入った生徒がいればバックミュージシャンに引き入れていく、というスタイルでやってきたのだ。知らなかった俺が悪い。

しかして、このあと木曜と日曜にコンサートがある。木曜はラリーが取ってきた営業仕事で、ノースポイント地域の野外でやるお祭り。日曜はバークリーパフォーマンスセンターでやる、サマースクールの生徒の歓迎パーティ。で、どっちがどっちでどの曲を弾くのよ?という話になって、ラリーが、木曜はミンがメインを、日曜はゲンがメインでやりなさい、という判断をくだした。この時点では俺はまだそのジャッジの意味もわかってなかったのだけれど、とりあえず自分の学校でやるイベントではメインを張れるということになって、少しは気分も持ち直した。木曜になってまたいろいろなことが発覚して、びっくりすることの連続となったのだけれど、それはまた木曜の日記で。

アレンジング2はいよいよ5part-soli。禁則が多くてよくわからなくなってくる。#11は5thとサブスティチュートまではわかったのだけれど、5thを6thに代替したりrootを9thに代替するルールがいまいちわからない。しかも度数ごとの音域制限が加わって、こんぐらがってる間に眠気に襲われて死んだ。テストは思ったほど酷くなかったけど80点台で、A取るためにはファイナルがんばらないと。そのあと英語。もう英語がほんとだめなのに、英語の授業に身が入らない。眠気で記憶がない。