今週に入ってからというもの、街の様相が一変してしまった。一変という言葉がほんとにぴったりで、何の話かというと、うちから1ブロック東に行ったとこにあるフェンウェイスタジアムで、レッドソックスのホームゲームが開幕したのであった。それまでちょっとうらぶれた再開発地帯、みたいな雰囲気で暮らしやすかった我が家のあたりが、人とクルマとでごったがえして突然観光地になってしまったのだ。しかも全員ユニフォーム的なのを着ていて鼻息が荒くなって表情が上気しているわけ。

おれの最短通学路は選手用パーキングに面しているため封鎖されてしまい、歩道は通れるのだけれど出待ち入り待ちのファンでごったがえしていて自転車を降りなくてはならない。道路という道路は渋滞、路地という路地まで路駐の嵐。さらに輪をかけるように、町中の道路には観光用のリキシャっていうの? 三輪自転車でうしろに客を乗せるやつ、あれが冗談みたいな数出現して、当然のように巡航速度が遅いし小回りが効かなくて危なっかしい。交通マナーも低下している。

メイン交通手段である路面電車が鬼混みなのは当然として、路面電車ごときじゃぜんぜん輸送量が追いつかないので、1マイルくらい離れた別路線の地下鉄駅まで歩いて帰る人波がまたすごくて、デーゲームで試合終了にぶつかると、うちらの校舎間移動に支障をきたすレベル。数日だけならお祭り気分でけっこうだけど、これシーズン中ずっと続くのかと考えると、うーん、考えちゃうなー。あと普段閑古鳥が鳴きまくっていた飲食店がなんで潰れないのかもわかった。とにかく交通手段がプアなので、そのぶん球場周辺での滞留時間が長くなってるんだよね。いずれにせよ、慣れるしかない。

学校はイヤトレ4がセカンダリーのツーファイブをアルペジオで即答する練習、たとえばsing the 2-5 for fourth code(4番目のコードに解決するツーファイブは?)って訊かれたら、ソテレファレテソ(Key=CならGm7)、ドミソテソミド(同C7)、ファ、と答える。セカンダリドミナントはもともと得意なのでこれは考えることなく言えるのだが、third codeに難所があって、Em7に解決するセカンダリー2-5だからフィラドミドラフィ(F#m7♭5)、シリフィラリフィシ(B7)、ミ、とダイアトニックに引っ張られる。おなじみのやつだが歌うとつまずく。

ハーモニーはスタンダードとジョビンのWAVEのアナライズ。スタンダードの曲、ちょっと曲名忘れちゃったけど信じられないような調性の薄さと美しさだった。俺が知らないだけで、プレモダンも掘れば信じられないような曲がたぶんいっぱいあるんだろう。まだジャズの和声理論が確立される前の、クラシックの印象派と並走してるくらいの時代なんだよね。なんか野生を感じる。フライデーイヤトレはマイクロトーンの人が先生で、話も作例もぜんぜん興味が持てなかった。音律についてはアッパラパーでいるくらいが自分にはちょうどいいと思った。