夢日記。とある古めの、しかし大きなオフィスビルにいる。自分はここの社員のようである。引っ越し業者みたいな服を着た人足による、机の配置換えを眺めている。配置換えが終わり、新しいデスクに座ると、オフィスに霧が充満してくる。どんどん霧が濃くなり、水蒸気の粒が見えはじめ、肌が濡れてくる。僕は我慢できなくなり換気しようと窓を開けてベランダに出る。すると外気も同じ霧で、つまりこれは辺り一帯が霧に包まれているのだ。映画ミストか、と思う。急に霧が晴れると、ベランダは磯の断崖絶壁と連結しており、ベランダに設置された書棚や書類ラックのようなオフィス家具を伝いながら、下を覗き込むといいヒラスズキでも釣れそうなサラシで、よく見るとメジナか何かの黒い背中が見えた。コマセを打ったあとも残っている。しばらく観察していると1尾だけ大きなのがいて、クロダイかな、と思ったら身を翻すと赤くて、とにかくタックルを取ってこなきゃ、と僕は慌ててオフィスに戻る。オフィスはふたたび深い霧に包まれており、同僚が不安そうにしているので、同僚の手を握り、心配しなくていい(あの赤い魚影がいなくならないうちに釣り上げたい)、と励ましていたら目が覚めた。

晩に恵比寿に引っ越したシンラさんを表敬訪問。おたくのビジネスをパクるから戦略から売り上げ規模、収益まで教えてくれ、と言うと、教えてくれたので、世の中は善意で満ちている。ありがとうございました。

下北沢から恵比寿まで、間にキルフェボン寄って、自転車で往復しただけなのだが、脳のある部分が刺激されて、楽しかった。それはつまり、かつて三宿と松見坂で暮らしており、その頃の勤務先が港区にあったせいで、このエリアは細道から坂の斜度までほぼ完璧に脳内マップができていて、それをぐりぐりやりながら、さらに最短ルートからちょっと外れた「ここ見ときたい」みたいな興味対象をどんどん提示して掠めながら、一方でブレーキを使わずに休まず自転車を漕ぎまくるという、なんつうのそういうの、心身ともにフルブーストかかってる、全能感とはいわんけど、子供じみたハイパー俺タイム。