7/6 どうしてこうなった!

7/7 話題になっていたので見てみたSOURのPVがとてもよかった。http://jp.techcrunch.com/archives/20090704utterly-amazing-music-video-shot-on-a-bunch-of-webcams/

7/8 マイコーの追悼式、マイスペースの中継で見る。とてつもない人数が接続していると思われるのだが、すごい画質、まったく途切れない。マジック・ジョンソンやスティーヴィより、ストリーミン技術の向上のほうに興味が行ってしまったくらい。

マイコーについてはいつか書こうと思ってたんだけど、どうせまとまった時間が取れそうにないから、簡単に書こうっと。僕にとってマイケル・ジャクソンとは、世界最強のパルス・マシーンでした。彼から発振された律動、そのタイトさ、伝播力、ファンクネス。たとえBlack or Whiteみたいなロッキンなナンバーにおいても、彼の胸郭からパルスが生じるとき、そこにはファンクネスが宿っていました。その瞬間を僕は何度も見ました。

それが考えもつかないくらいの修練の末に培われたものであることは、伝記を読めば明らかです。マイケルは耳がよく、近づく靴音が誰のものかを聞き分けることができた。そして父親の足音だと判明したとたん、恐怖で失禁したと伝えられています。彼がプロポフォールに依存していたことを耳にし、僕はたいへん胸を痛めています(覚醒剤でも幻覚剤でもなく麻酔薬にアディクトしていたことに)。誰が責められようか!

以降すべて記憶だけで書きますが、僕がもっとも好きなマイケルのエピソードは、90何年かのハロウィンにMTVで放映されたスリラーのメイキングムービーでの、群舞の困難にまつわる話です。あのスリラーダンスのために、予算が許す限りのハイエンドなダンサーが集められ、コレオが付けられていく。ダンサーたちの飲み込みは早く、そしてマイケルが楽屋から呼ばれる。ところが踊りはじめてみると、ダンスが合わないのだ。どうにも揃わない。

マイケルを楽屋に戻し、プロデューサーは頭を抱えながらチェックする。おかしい。振り付けは全員完璧に入っている。ふたたびマイケルが呼ばれ、リハが始まる。致命的に揃わない。誰が見ても原因ははっきりしていた。同じ振り付けのはずなのに、マイケルだけ動きが違って見えるのだ。ワンで止める。全員同じ形。ツーでも、スリーでも。問題は振り付け表に書き込まれていない、ワンからツー、ツーからスリーへのムーブにあったのだ。

ある姿勢から姿勢に動くとき、通常身体は最初ゆっくりと動き出し、そして慣性がつきすばやく、そして最後ふたたびゆっくりに制御されて運動を終える。このムーブを統御することは古くよりダンスの世界で知られていたが(たとえば最初からおしまいまで同じ速さに制御するとロボットダンスになる)、マイケルが自分のコレオに付けたムーブはあまりに独自かつ不自然なもので、誰も模擬することができなかったのだ。

群舞が揃わない原因に気づいたプロデューサーは、結局「そのままにしておく」という対処を選んだ。なぜならマイケルはスペシャルでスーパースターだから。したがってスリラーのビデオの群舞シーンで、我々は「一糸乱れぬ群舞」を見ていない。我々が見ているのは、同じ言葉をしゃべりながら誰にも意味が伝わってないような、同じ動きをしながら独りだけ地上から5cm浮いているような、ユニーク(まさにユニ=唯一性)な男の浮きっぷりだ。お疲れ様でした。大好きだった。マイコー。レストインピース。

晩、ロフトプラスワンサイバラの取材。暗くて全然シャッタースピードが確保できなくて、1000枚近く切るはめに。それでも大半写ってない。帰社してセレクトがたいへん、泣きながら夜明けまで。仮眠とりに帰る。三脚というモノの存在さえ思い出していれば・・・。

7/9 通常業務をしつつライブレポ書く。いったんできてタクヤに見せたけど、これ面白くないよね?と聞くと「・・・うん」と答えてくれたので破棄。書き直す。原稿ヘタになったなーと思う。夜中にいくぶんマシな感じに書けたので、もうあきらめる。写真アップロードするのに1時間以上掛かった。かったるい。投稿インターフェイス改良したいなー。

7/10 コミナタのアクセスが爆発していて、でも何の感慨もない。僕の心はどうなってしまったんやろうか。晩に楽しみにしていた会食。食事いずれの皿もかなりの飛距離。いい店見つけた。大満足。2軒目に行ったアパでも甘いアスティ開けて上機嫌。ただ、、、1軒目で開けたワインがブショネってたんだよね。でも初めての店だし初めて食事する相手だし、もろもろ逡巡あって、言わなかった。

ブショネはくじ引きみたいなもんだし誰が悪いわけでもないけど、でも「ここでブショネ言い出したら場の雰囲気が悪くなりはしないかしら」「ワイン通ぶったいやな人間に思われないかしら」「そもそもこれが鉄壁でブショネと断じられるほど自分は知見があるのかしら」「でもあと3、4杯これ飲み続けるのかーまいったなー」みたいなうんざりした気持ちにさせられるところが最大の罪悪だな。

7/11 夕方、KNOGのワールドフォトシューティングツアーに招聘されていくもとやんの送迎パーティに顔出す。ゲトー、すげえメンツだった。その後ランプで2時間。バックサイド・ディザスターの練習をするが、まったくきっかけがつかめない。当面無理だと放置決定。それよりフロントだな。

7/12 夕方からスケート。ボードスライド、5cmが15cmに(目標は1m)。あとロールインをゲット! ロールイン、超怖がってたくせに、やってみたらなんてことなかったんで苦笑い。そんなもんだよね。ホンちゃんがフェイキーエントリーの50/50グラインドをゲットしていて羨望。あれ、なんかリバート系みたいな不思議な見え方するからおいしい。

帰り、「居場所もパートナーもスペシャリティもないから仕方なくスケートをしている」みたいな救いのない話をして多いに我が意を得る。そういった行くあてのない魂のぶつけどころとして、スケートはほんと調子がいいと思う。