引っ越して以来、はじめての上京。まずはジャリを預け、カゼをひかないように重ね着用のTシャツを持って、小田急東海道、山手線で渋谷まで。正直、降りてすぐのうちはホームタウン感満載で、まだ富ヶ谷に住んでいてちょっと長いサーフトリップから帰ってきたくらいの気持ちでいたんだけど、アスファルトの照り返しとわけのわかんない猛烈に粘り気を含んだ湿気に包まれているうちに、こんなタフな場所に住んでたんだっけ、と思い直すに至った。待ち合わせの時間よりずいぶん早く着いちゃったんだけど、あれな、ターミナル駅で時間を潰すというのもやるかたない行為な。前はほら、時間持て余すようならいったん家に帰るという過ごし方ができたんだけど、そんなこと叶うべくもなく、ブックファーストHMV、フードショウなどを、何を買うでもなくぼんやり流す。この感じ、懐かしい。

仕事は某巨匠のインタビューだったんだけど、惨敗。あすこまでひどくシラケきっちゃったのは久々だ。同行した編集者さん、つうか亮太さんなのだが、に叱られる。反省しきり。終わって渋谷駅で解散し、せっかくだから(この「せっかく」がおのぼりさん感の源なのだろう)ウマいもんでも食って帰るか、と思ったのだが、携帯の波情報によると風波ながら思いの外サイズアップしているようで、ずーっと小波続きでしょんぼりしてたところだし、戻って一本入ることにする。ふたたび東海道線藤沢駅からはバスで。しかし一度上京すると、往復の交通費が東海道線だと2160円、小田急でも1140円。いまはまだジャリが1時間と留守番できないので預け料が2000円。これじゃよほど都内での予定を圧縮しないと経費ばかりかさんで笑えんな。

さて速攻で着替えて海へ。朝から吹き続けた海風で、ジャンクながらモモ〜コシくらいはありそう。入ったのが5時頃だったのでまだ人も多くて、ひさびさにズラッとラインナップする感じ。少しだけ横のカレントがあったので、タプタプゾーン(地形的に波が割れない、淵みたいなエリア。カレントはこのエリアに向かって注ぎ込むので、流れの強い日には漂流物とヘタレサーファーが溜まって哀しみを呼ぶ)に捕われないよう、常に位置を修正しつつトライするが、なかなか滑り出さないトロダンパー。平日はやっぱりレベル高くて、まだ俺がラインナップでいちばんへたくそだ。それでも数本、ネクストステップを予感させるテイクオフができた。そして腕力不足をふたたび痛感。ハダカは気持ちいいけど、クラゲに刺されて赤くなってしまった。諸刃。<108回目>オン、モモコシ、トロダンパー、1時間半。