月曜に勢いづいて近所のスーパーで食材を買い込んだのだが、ガスがプロパンのため以前のコンロが使えないのを完全に忘れていて、調理できないまま放置しっぱなしだ。さすがに肉はヤバいので冷凍室へ。あとはレンジでだましだまし温野菜みたいにしてつまんでみたり。朝のうちに電話が鳴って、見ると草川さんからのメール。いま東海道線に乗っているが、この先に君の家があることに気づいたので今から行っていいか? とのこと。もちろん、大歓迎です。よく事情は聞かなかったが、たぶんあれだな、トラベルチャンス(関口じゃなくてスチャ外伝のほうの。ナーバスな満員電車で突如溢れ出た旅情抑えきれずこのまま温泉まで乗り越しちゃえー)的メンタリティだったのでしょうな。どう考えても会社休んでる感じだし。

然して駅まで迎えに行くと、待ち合わせに指定した駅前のカフェが臨時休業なんかしやがったせいで、猛暑のかげろうの中、草川さんは佇んでいた。アイスを買って我が家においでませ。着くなり草川さんが指摘してみせたのは土の色で、そう、この辺りはかつては砂丘みたいな河口地帯だったから、関東ではおなじみの真っくろ黒土ではなく、淡路島や鹿児島みたいなやや白茶けた土の色をしているのだ。おかげで照り返しがどこか南っぽさを孕んでいて、それがビーチ感に拍車を掛けている。ご慧眼。余談だがそんな土地ゆえに、関東大震災でも起きた日にゃ、地盤は液状化現象でズブズブだし標高はほぼ0メートルだから津波はモロだし、まあ命はないと思っといたほうがいいだろうな。

しばしくだらない話をして、あと俺はちょこっと仮眠をとってから海へと散歩に出る(草川さんといると俺はいつも眠くなってきて心地よく寝こけてしまう。他人がいるとたとえ恋人とでもうまく寝付けない俺にとってはレア中のレアな関係性)。もう海開きも済んで、ビーチはじゅうぶんにサファリパーク。ビキニギャール、ホットパーンツ、野郎どもコパトーン! 我々も照りつける日射しに歩みがハイになってくる。汗をだくだくこぼしながら小1時間ほど歩き、駅前のもう一軒のカフェーで遅い昼食を取って、東京へ戻る草川さんを見送る。彼の結論としては、この町はビーチがあったりカフェがあったり所得層が割と高かったりで、地方暮らしとしては初歩の初歩だから安心した。ゲンがいきなりほんとの地方になんか住んだら発狂してしまうだろうから。とのこと。イエー。