今回、病状がいっちばんたいへんだったときにほんと強く思ったテーゼ「ほんとうに助けが必要な人は助けが呼べない」は、すぐに「(だから呼ばれなくても助けを差し伸べる制度はあったほうがいい)(それこそ私たちの使命です)(さあご一緒に神の御心うんぬん)」というおなじみに危険な思想を導きそうで、しかしその危険さを監視しつつもやっぱり制度はあったほうがいいんじゃないかとやっぱり思う。おせっかいやきには慎重に慎重を期せねばならぬ。それでもお節介は焼かれるべきでそれが互助とか共同体とかの核心だろう。

新しい方の契約書の、敷金返還をめぐるハウスクリーニング特約をめぐって不動産屋と少しやりあう。しかしいくら正論を言っても埒があかないので適当な落としどころを付けて、ちょっとうるさいイヤな客だな、くらいの印象にとどめておく。そもそもが、正論を言っても埒があかない、という現実に疲弊してここを逃げるのだ、俺は。9時から17時までと協定が結ばれた隣の工事時間は日に日に長くなり、いまや何ら一切のコンセンサスを得ぬまま8時40分に始まり18時近くまでずるずると延長されつつある。まったくもって大したものだよ、アジア人というのは。アジアと言えば、あの、強行採決でガガーって議員が押し合いへし合いするのって台湾韓国日本とアジアのお家芸で、ロゴスの国の人はやらない。もう我々は背広とか着るのよしたほうがいいんじゃないかしら。

クイちゃんちの真似をして僕の主食になっている、ズン胴に1000円ぶんの野菜を投入したブイヨンともポー・トー・フーともつかない野菜スープが4日目を迎えぐずぐずになってしまったので、いっそのこと形あるものは裏ごしてカレーにしてしまおうと決意。骨付きの鶏肉とカレールーを買ってきて、あとはカレー粉とガラムマサラとカイエンペッパーを足して、黒くなったバナナを1本半投入。半日待つ。あまりのウマさに、3色連続で食し、翌日晩、つまり今晩には食べきってしまった。誰かに食べさせて自慢したかったのに。