はあやっぱ更新はこうでなきゃな(ひとりごと)。椎名が引っ越しに使うトラックを出してくれるという。ありがたい。代わりに大きな方のソファは永瀬がスペース的に引き取れないと判明したので浮いてしまった。清水から、とある工務店を紹介してくれるという電話。晩にヒデが荷物を取りに寄る。駅まで送り、その帰り道、歩きながらことねちゃんに、せっけんを届けてもらったお礼の電話。ありがたい。簡さんには飲めと苦茶を大量に渡される。これも安くないだろうに。みなさんに愛されて生きております俺であります。と思ってたらケータイ落としてカメラ機能がイカレた。上等じゃ。あと転居先はLPガスなのでコンロを買い替えねばならないことが判明。

ここ数週間で、長いこと見失っていたもの、こと、を取り戻しつつある。見失うという行為は甘美だが、身体に良くないみたいだ。たとえば、俺は、ほっとくとすごい笑われるくらい早足なのだけれど、それをみっともないと思ったりもしくはちょろちょろしいと思ったりしてやめるようにしていたのだけれど(大人の男は走ってはならぬ、という思い込みがある)、やっぱり俺は早足で歩いてるのがちょうどいい。あと歩き食いもやめていたんだけどやっぱり気分いいから許すことにした。毎日いろんなことに「ええやん」って城島口調で言っては許して許してどんどん緩くなっている俺であります。前もこんなこと書いたな。

最近、なぜかふとブラジルのことを考えている。それは柄にもなくジョアンとか聞いてたりするのがきっかけなんだろうけど、僕らはブラジルというとサンバでリオでカルナバルでマツケンがハンケツでポロロッカピラルクーがシティオブゴッドだと反射的に想起してしまうけど、それは単なるフジヤマゲイシャでしかなくて、やっぱりブラジルにもうつむき加減だったり我らインテリだったりドゥルーズ読んでギャルナンパしたりもしくはシュヴァルの庭園の見取り図をそらで書けたりする奴がそれなりの数いっぱいいて、メガネとか掛けたりしてカーニバルの練習を「俺らあいつらとどこで違っちゃったんだろうな」とかさくらの唄ばりにつぶやいたりしてるんじゃないだろうか、いやそうに違いない、とかそういうことを。そういやモモはorkutでいちばんいま面白いのはブラジル人ってゆうてたし、永瀬はリオでリナクス雑誌がすごい売れてるゆうてた。そんでやっぱりそういう適当に貧乏じゃなくてかといってチャンピオンでもなくてサリンジャーとか読んじゃった僕らはカトマンズにもカラマズーにもティンブクトゥにも世界中に散らばってるはずなんだと勝手に思ったんだ。

ちなみにリオで思い出したんだけど、いまX-TRAILのCMやってんじゃん、僕らはXでつながってる、ってやつ。あれでBMXやらスケボーやらウェイクやらカヤックやらサーフィンやらのエクストリーム寄りな映像をばんばかつなげてるけど、あそこにぜったい取り上げられそうもない、俺が聞いたことのある、信憑性2%くらいのまったく信用できない情報筋による、たぶん世界でもっともエクストリームなスポーツというのはリオにあって、それはあの、キリストの像かなんかそびえ立ってる岩山あるじゃん、よくヘリでバラバラ空撮するやつ。あの岩山をただ身ひとつで駆け下りる、ってやつだ。もう道具すら使わなくなってる。付帯情報によれば、終わりの見えないハイパーインフレによって未来に希望を持てず無軌道かつ捨て鉢になったリオの若者たちの間で10数年前に大流行。そして当然のように死者続出により当局から禁止令のお達しが出た。けどやっぱり駆け下りて転んで死んじゃうやつ続出。らしい。書いててぜったいこの話うそで俺は担がれただけなんだと思った。