晩、仕事でケボーキアンが回すヴァニラを訪れる。僕が知ってるだけでも幾度と無くテナントの変わってきた、そしてその度になぜか一度づつ訪れてきた、あの六本木一怪しい作りのビルディング。戦後の芸能・ヤクザ複合体が自分たちの遊び場として設計・建築した、ガサ入れがあっても幾通りもの脱出経路が設定されているため遊び人だけが逃げ通せるという、隠し扉・隠し階段まで複数あるリアル・ダンジョンだ。前述のとおり僕はここを根城とするような遊び方はしてこなかったので、やっぱりぐるぐると眩暈がしてきて行き止まりの部屋に迷い込んでしまう(残念ながらダンジョンの多くはスタッフ・オンリーという忌々しい張り紙によって多くの客から閉ざされているが、あんなもん目を盗んで入ってしまえばいい。どうせ捕まんないから)。

パーティの詳細については書かないが、なかなか華やかな、パーティー・ピーポーたちがいっぱい来ていて、僕はもうゲラゲラ笑い通しだった。ああいう手足の長い、モードな、屈強だったり美麗だったりな、最高にクールな人種を見ると、10代の頃はうわー肩で風切って歩いてんだろうなーって思って憧れたり、でも自分にはその素質がねえからしょうがないよなーとか諦めたりしたもんだ。でもね、いま見ると(驚いたことに彼らはこの10年15年を通してひとかけらも変わっちゃいない!)、肩寄せ集めて生きてんだろうなー、たいへんそうだなー、と思ってしまう。モデルや芸能人のお姉ちゃんたち、そしてそれを連れて自慢げなボーイフレンドや肥えたオヤジを見ても思ってしまう。みんなたいへんだろうが、がんばってくれ。君らは華やかだ。人は理由がなければ華やかになったりしない。

今日のgoogle:イッケシ、"言語島"、チームつかもと