■スカルの事情

ペースは落ちてしまったものの、相変わらず海には行き続けていた。日記に付けてない分が、7/24、27、8/2、10、16、24、31、9/3かな。調子悪いまっただ中は酷いもんで、海に行くたび寝込んで、1、2週間寝込み続けてようやく起きあがれるようになったらまた海に行って1週間寝込む、みたいな台無しっぷりだったんだけど、それでも体が海に向かってしまうのだから何かにアディクトするというのは恐ろしいもんだ。スキル的には正直停滞ムードもいいとこで、ぜんぜん乗れてない。千倉にいたときには横に走れたのに、いまじゃショルダーを見ることもなくなっちゃった。ボトムターンして失速か、スープになってようやくトリミング数回、みたいな、具体的には4月くらいに戻っちゃった感じ。

しゃあないので地味にベースアップを図ってこう、と毎晩スケボーでコケる日々だ。36インチでコンケーブのきっついニューボードを買ったので、DOGTOWN & Z-BOYSみたいに低いターンにトライしたいんだけど、とうてい無理で腰が泣きっぱなし。でもこないだ、渋谷のサファリパークのほうまで遠出したよ。ギャングな子たちにガン飛ばされて、これはこれで海と同じくタフなシーンだなあ、と思い知らされた。でも止まったらもっとマズいことが起きそうだから、走り始めたら走り抜けるしかない。そういう、やるっきゃナイト☆、みたいな精神のありようを、僕は30近くにしてようやく体得しようとしている。昔は? ご存じの方も多いように、必ず止まり、覗き込んで、トラブルを呼び込んでいた。そういうのが楽しいと思ってたんだな。でも今は違う。あらかじめ用意された失敗なんて、いつぞやの僕みたいな、ナイーブな学生気分に任せておくよ。走り抜けるんだ。

僕は最近、あんなに恥ずかしがっていたドクロや炎みたいなズギャギャーって絵がボードやなんかに描かれちゃうのも、しょうがないというかもはや当然と受け入れるようになっていて、それは要するに、ドクロはドクロが必要とされる場所にしか描かれないということがわかった、ということであり、いまや問題はどんなドクロであるか、にシフトしつつすらあるってんだから、なんつうか、とんだお笑い草だ。人は理由なく絵を描いたりしないよ。昔よくあった炊飯ジャーや魔法瓶の花柄にだって、描かれるなりの切迫した事情と機能がある。グッドデザイン主義者たちがしばしば白痴や浅知恵に見えたりするのは、それを理解しようとしないところに原因があるんじゃないかな。また話逸れちゃった。(03.9.5)