古い友達から連絡があって、何年だかぶりに会うことに。某有名医大生だったのが研修医になっていて、来週からは緊急に回されるとか嘆いているんだからブラジャみたいでおかしなもんだ。しかも何をトチ狂ったか精神科を選んだそうで、なんというかまあ俺と仲良くなるみなさんのある種の傾向(スカラフル/カルミック・笑)に心を馳せざるをえない。同じ医学部に別口でもうひとり知り合いがいてそいつの消息を聞いてみるとそいつまで精神科にいるそうだから、なんというか、悪いのは俺の方じゃあるまいか、という気にすらなってくる。「あいつも精神行ったんだ! 向かねえなあ。人と会話もできないのに(笑)。患者ぜんぜん好転しないで焦ってパキシル大量投与してるさまが目に浮かぶよ。こう、筆圧上がっちゃってカルテ破くの」「アハハハハほぼ事実ですー」「まあ他人コントロールすることで自分補強するタイプだからなアイツ。患者が医者癒してるんだから良い病院だ。理想的」

近所に新しくできたイタリアンに寄ってメシを食う。白かぶのマリネ、ズッキーニと挽肉のソースの生パスタ、魚介のフリット、グリルした鴨のサラダ仕立てなど。全体にやはり塩が強くて、なんだこのしょっからいのは流行か? それとも戦争の影響か? 戦後と生存欲求と必須ミネラルと塩味? などと思う。あとメニューに「SLOW FOOD、SLOW LIFE」って書いてあって、皿が出てくる前に食欲の類は完全に霧散してしまい、ああ教養というのは誰にとっても大事なんだなあ、と思った。ちなみに鴨は切り分け方が下品だったがグリル具合は悪くなかった。悪くなかっただけになおさら、浅はかでおバカちゃんでぼんやりしてるのが惜しいと思ったし、特に飲食と服飾とスポーツ方面においてそういう教育の重要性を痛感した。