なぜか勝手に、5時頃目が覚めてしまう。少しうつらうつらしてから、海へ、朝イチは様子を見たかったので着替えずに。ロングが3人にショート1人、波は厚く、割とマイルドなビーチという印象。太東〜ガスト前にちょっと似てるかな。でも広いし砂は白いし水は澄んでいて、かなり胸が高鳴る。チェックに来ていたローカルの人にあいさつし、ローカリズムきついか聞いてみたが、割と大らかな印象。さすがに房総もここまで先っちょまで来れば、ポイントパニック(要は海上のサーファーラッシュ)も起きていないのだろう。犬の散歩とすれ違うと、ジャリはどうしてるかな、と考えてしまう。柴犬サイズのスピッツ種で、コントラスト淡めなブラック&タンの犬と立て続けに3頭すれ違った。雑種にしては妙に統一感がとれていて不思議になる。同じ腹から生まれたのか、それともこの地域の地犬なのか。

軽く散策したのち、朝食。ベーコンと目玉焼き、海苔、納豆、味噌汁、といういかにも合宿所然とした献立。割ときちんと出されるとこちらもその気になって平らげてしまい、このペースで食い続けると増量が怖い。しばらくすると1限目のアナウンスが流れ、入所手続きに事務所へと向かう。しかしここはアナウンスだらけだ。教習所は毎時限とその10分前ごとに音楽とアナウンスが流れるのに加え、朝、夕にタウンニュースを含む町内放送が響き渡り、さらに道向かいの消防署からもなにやら聞こえてくる。みなどの程度認識しているのか、あるいは聞き流しているのか、その捨象具合が気になる。

入所登録でいきなり大問題発覚。5/10までと思っていたのだが聞き違いで(驚いたことに地元の人の発音にしばしば聞き取れない部分がある。方言も訛りもほとんど見受けられないのだが、発語の作法が異なるようだ)、15日までだった。とはいっても11〜14日は休みとなるので、この間はさすがに仕事も待っているので帰ろうと思う。交通費が余計に掛かるが、まあ仕方あるまい。視力検査と写真撮影、つづいてガイダンスを受け、記念品だというへんてこなマグカップをもらって休憩。同時入所は7人ほど。喫煙所で大型特殊を取りに来たという中年の方(ややトミノ似)に話しかけられる。聞けば酪農をやっているそうで、農繁期なら空き時間にオレトコでサイロ詰め手伝えば教習代くらいにはなるのにな、と言われた。息子さんは県庁勤めで跡継ぎがないらしく、アンタみたいのが継いでくれりゃピッタシなんだが、ってなんだそりゃ(笑)。数軒の酪農家を掛け持ちで手伝う、ヘルパーさん。という職があり、前のヘルパーさんは東京から来たサーファーだったそうだ。しかしひと稼ぎしたらサーフトリップに海外へ行ってしまった、東京のお坊ちゃんは気ままでいいねえ、とかなんとか。


舗装されていない歩道にタンポポが咲いていて、それどころかふと見回せば、目に飛び込んでくるのは野の花ばかり。うららかな陽射しに広い空で、のんびりムードに拍車がかかる。休憩終わって適性検査っていうSPIみたいなテスト。監修に多湖輝の名があっておっ稼いでるー思ったり。それが終わったら、ひとやすみして昼食。泣き別れカツ丼、とでも言えばいいのか、卵とじのカツ皿とご飯、ちょっと名前の判らない浅めの漬け物など。宿舎の食堂では教官たちも食事を摂っている。午後からよろしくー、などと軽くあいさつ、食後に午睡。なんだこのディープリラクシンっぷりは。しかしそれを許してしまうほど、ここ安房千倉は気候が良い。花の促成栽培で知られるだけあって、なにか宮崎かどこかへ来ているような気にすらなる。


午後イチで事務所から部屋のインターフォンに電話が入り、初教習。バイクの免許は持っているため、学科は2時間しかないのだ。教習チケットを受付に渡して号車を指定されると若い教官で、いきなり「ぶっちゃけ、乗れんでしょ?」と聞かれるが、ザンネンながらここらへんの子と違い、オートマしか乗ったことないのでイイエと言う。すごくざっくりした説明を聞き、席を交替、ぶいーっと走る。わーやっぱ難しいなあ、一度ローとサード間違えてエンストこいちゃったよ。とりあえず規定の演技を覚えてしまったあとは、ずーっとおさらい&トークタイム。仕事なにやってんのー? おっ渋谷区、都会人! フィリピンパブより鴨川のモンゴルパブのほうが凄い、揉めるし吸えるんだからー。など(モンゴリアン・パブとかモンゴロイド・パブとかいろいろ考えて吹き出してしまった・笑)。ハンコもらってはいおしまい。

ところでここAirH"の圏外である千倉から、昨日の日記をどうやって更新したのか。これがけっこう骨の折れる話で、まずこの宿舎に線があるわけない。事務所にはINSかなんか来てるんだけど、これが前々から頼み込んでも頑として無理です、の一点張り(今朝日程について相談したときもそうなのだが、こちらの事務の人は総じて頑固だなあ、と感じる。ものごとを一度決めてしまうと、遂行以外の可能性を完全に排除しないと気が済まないようだ)。もちろんIPカフェなんてあるわけもないし、PDCじゃパケ死も必至。で、困った挙げ句、行き詰まった出発前日に考えたのが、住所でグーグって、最悪個人宅でもいいから頼み込んで回線借りよう、という厚かましいアイデアだ(わはははは我ながら酷い)。そしたら運良く近所に、パソコン教室ってのが見つかったわけ。電話したら、ありがたいことに快諾してくれて。そんで、教習の合間に、菓子折持って伺ったわけですよ、こんにちはー。

これが訪れてみたらめちゃくちゃ近いの。802.11bなら届きそうなくらい。で、やっぱり何というかとても気の良い方で、快く迎えてくださったので全身全霊で感謝。伺っても迷惑にならない時間帯を聞いた後、うわー、1日ぶりの回線だー。はは、こんなにもIP reachableであることにアディクトしていたとはね。メルーをチェックしてfetch、アンテナ、ヤフオクはもう無視してBBSいくつか。メールは返信しようと思ったらSMTPが跳ねやがりくださったので対応策を考えなくては。hotmailは重いし、いっそのこと明日、ここのSMTP聞いてしまおうかとも思う。3分ほどでタスクを消化し、ありがとうございましたー、と言うと、ええっもういいんですか? と聞かれる。アンテナの偉大さを思い知ったわ。再びお礼を言って教習に舞い戻り、今度はパンチパーマの教官さん。コーナーの見切りと車体感覚について割と有用かつ実践的なtipsを教えてもらって、はいハンコっと。第1段階は1日2時限しか乗れないので、今日はこれでおしまい。ということは。

もう走って帰ってウェットに着替え、浜までも走っちゃう。潮は引き8分ってとこで、朝よりサイズは上がってる。風もナイスオフショアで、面はグラッシィ、なにより外海の透明度と照りつける太陽で海の色が、うわー、海だからあたりまえなんだけど、オーシャンブルーってこのことだよ、なんか清涼飲料水のCM撮りでもしてそうな光景。そして空いてる。わしゃわしゃとアウトまで出て、もう笑っちゃうんだけど、来る波来る波きれいな三角波で、もちろん取り合いもないから乗りたければいくらでも拾えて、こんなペースじゃ1時間でへばっちゃうよ。楽しい。猛烈に楽しい。潮が下げ止まりでいったん波がボヨついてきたんだけど、それでも上がる気がせず、日が沈んで、まだ粘って、暮れ切るまで入っていた。あああ、来て良かった。これ当分味わえるんだ。ウネリ続くといいなあ。先週偶然できたボトムターンがまたもや1回だけできた。このシーズンで確実なものにしたい。<45回目>千倉、オフショア、腹、やや厚め、1時間半。


シャワーを浴びてウェットを干し、夕食タイム。うな重だった。昼のカツ丼といい、なんというか子供じみた「豪勢」感の演出は可愛らしくもあるのだが、食の鶏頭牛後、とでも言おうか、不味い豪勢なメニューを食べるなら同じ原価で美味しい干物の1枚も食べさせてもらえるとうれしいのが正直なところ。娯楽室には雑多なマンガたちの他にサーフィン雑誌があって退屈しない。うたばんでミニモニ。ソニンを見る(Tさんに訝しがられない程度に雑誌を読むふりとかしながら)。やはりあれはミニモニではないが、つんく教条主義に涙がこぼれそうになる。ソニンはメイクを一気に変え、一時の諸岡菜穂子的な少女人形フェイス。個人的にはとてもいい落としどころだと思う。新曲はあれ何? アン・ルイス? 気づいたらTさんはもう寝てしまった。ささ、コンビニ行ってモーニング読んだら、寝よ寝よ。明日もウネリは残るようなので朝イチ入るぞ。