この日の分、すごく長い日記を書いたんだけどコピッペミスって消してしまって、どうしょもないので要点だけかいつまんで書くわ。そんであと一部からルーツィつまんねえ! サーヒンの話ばっかじゃん! という声が漏れ聞こえているのですが(笑)、こっちゃおもしれえつまんねえで書いてんじゃねえしサーフィンの話はサーフィンのこと話してんじゃないんだよそれは他のことも常に・・・というところでよろしくなのです。5時過ぎに家を出て、一宮、サンライズ東浪見と見て回る。どこもサイズは肩〜頭、昨日とはうってかわったパワフルな波だ。いちばんまとまりのあった一宮に決めるが、スープまでパワフルな上に流れもあって、2本も拾ったらもうアウトへ戻るのが億劫になりつつある。まだまだぜーんぜんパドル力が足りない。

左側に良好なポイントブレイクがあったのだが、流れのせいでそこに人がより集まるようになってきて、これがトラブルを呼んだ。もともとローカルの子たちがはしゃぎながらガンガン乗っていたのだが、人が集中したことで彼らが波を取れる本数が減ってきた。おまけにロングまで流れてきて(ロングボードは性質上、より沖から、より優位に波を取れる)、ちょっとイライラしてたんだろう。遠くで見てるときから「ロングもっと沖出てろよ!」とか聞こえてきてて。そこに、ちょうど俺と同じくらいかもうちょっと上手いくらいのスキルの、ひとりで来てる気の弱そうなオッサンが、ローカルの子と接触してしまったのだ。「ンダー、ラーッ!」あーあ。

そんでおっさんビビっちゃったみたいで固まっちゃってて、「上がってろ!」とかボードのノーズで胸こずかれちゃったりしてんのね。ちょっともう見てらんなくて、おっさん流れてきたんで「大丈夫すか?」「やぁ・・・人多くなると・・・ねぇ」「しゃあないっすよ」「たははは・・・」とかちょろっと話して、なんかもう海全体にビクついたデスな空気が漂っちゃって。その直後で俺も、その荒くれたローカルの子とテイクオフで並んじゃって、お見合いしたままふたりともプルアウトする格好になっちゃって、「テンメ、っだァ」「すいません」「ったく、っダァ」と。いままでも誰かや俺がマズいことをしてローカルに罵られたり注意されたりはあったんだけど、今日のはもうそういう感じじゃなくて、きっかけさえあれば怒鳴り散らして俺ら以外は出てケーって手触りが前面に押し出されてて。もちろんローカルの子がみんなそんなかっていうとそんなわけなくて、ガツガツケンケンしてるのはひとりかふたりで、他の子はどう思ってたのかしらないけどあーあいつ荒れてんなあ、的な素振りは見せてたくらい。

ただもう俺も正直悲しくなっちゃって、くたびれてたし上がってたら荒木くんもタバタも来たんで太東まで移動して、こっちではすごい楽しくて何本かまたレベルアップして乗れたりしたのに、もうずっと延々陰鬱で。帰りのクルマでも俺黙っちゃってて。なんつうかやりきれなくてね。だって今日のはほんと、ローカリズムとサーフィンのルールに傘を借りた、体のいいオヤジ狩りにしか見えなくて。始めてたった半年だけど、もうすげえ数のトラブルを耳にするんだ、ローカルとの。茨城のビーチには「ローカルオンリー」という看板が何カ所も立ってるというし、どこどこで囲まれただのどこでボコられただの窓ガラス割られただの、キリがない。俺はむしろ優しくしてもらった覚えしかないのでどれも噂だと思ってたんだけど、正直今日ので認識を改めざるをえなくなった。

荒木くんはもう慣れっこで(彼にも「上がれ」言うてた時代がある・笑)「まあしゃあないわ、ええやん」みたいに笑ってたんだけど、俺はそう簡単に、実害なかったから関係ない、とか思えるわけもなくて。ローカリズムとリソース不足、そして闘争本能のことをずっと考えてた。要するに地元愛とその資産の保守、排他性、希少性と相対価値、あととりあえずカラダでわからせたる、ないしは機会さえあれば腕力を行使したい、という人が一定の割合でどんな集団にも発生すること。この3つが何を導くかといえば、ひとつは旧ユーゴやパレスチナやカシュミールその他もろもろの話であり、もうひとつはターンAの話であり、要するにどこも同じことだがかといってほっとくわけにもいかない、ということである。4日経ったが、まだ考えている。<40回目>一宮・太東、弱オン→サイド、肩、厚めパワフル、1時間半+1時間半。