実に2週間弱の耐え難いブランクを置いてようやく海に。穴川あたりでキシケンさんから電話が入り、北東の強風を避けるため作田はやめて片貝の漁港寄りに入ろうとのこと。風は強いのに向きが悪くて海はスモールコンディション。タバタと入るといつも波が良くない、オマエの日頃の行いが悪いせいだ、と岸さんが繰り返しぼやく。それでもひさしぶりに入れば気持ちよく、陽差しがあるせいで寒さもさほどのことはない。1ラウンド目は堤防寄りでセットを選んで。おお、スケボー効果か、立てる立てるぞ。でも波はサイズもショルダーもパワーもなくて、20分くらいボケーッと波待ちしてることすら。岸さんはやっぱりパドリングがめちゃくちゃ速い。スピードも速いのだが、それ以上に手のストロークが速くて、水車みたいでちょっと面白い。胸もビシっと反っていて、基本動作がちゃんとしているのは大事だし、だからこそ難しいことだなあと思う。

ひとやすみして2本目入ったら少しサイズは上がってきたんだけれど、悲しいかな俺の腕も上がってきちゃって、思うように乗れず悔しい思いを。足腰も疲れがきて、テイクオフしても足がもつれて立てないようにまでなってしまった。風を避けて人が集中したため千葉にしてはすごく混んでいて、しかも近くにやたら周囲に憤ってる、あんなブーたれてばっかで海入ってて面白いのか疑問すら感じるような荒くれさんがいたので、もういいやー、と思って切り上げることに。くたくただ。着替えたあとで、岸さんの友達でスケボーを持ってきてた人がいたんで貸してもらったのだが、これがもう、俺のとは異次元で腰を抜かした。Secter9のCR-2ってやつ。スピードも出るし、長さがあるんで思い切り踏み込んでターンできる。俺の(リンクの下の方にあるFlexdexの30")もしなる素材なんだけど、しなりの深さも弾力もケタ違いですげえ楽しかった。あれは素晴らしい。さっそく買い換えたい。<21回目>片貝、強サイド、ヒザ〜モモ、力無くトロい、2時間+1時間半。

帰りは珍しく、というか初めて渋滞らしい渋滞に巻き込まれず、休憩を入れても1時間半ぐらいで到着。これじゃ下手すりゃ湘南より早い。帰宅してアニー・ホールを見て(どうだろうみなさん、俺はあの有名なマルクス兄弟からのネタを仕入れてからおよそ10年、オリジナルをただの一度も見ることなくいろんなところでしゃべくり散らしててきたってわけだ。この調子で女風呂を覗いたことまで告白できるようになれば願ったり叶ったりってところ(ちなみにあれは覗くもんじゃないな、本気で萎えた。覗こうってところで止めておくのがスマートな映画通の振るまいだ))、ひと寝入りして目覚めるとまだ1時前。

続いてマグノリアを見ようかと予告編を早送りしている最中に、休日出勤しかも午前様のことねちゃんから近くにいる旨電話。いっしょに見ることに。前後編2本組みで長かったけど、ダレることなく楽しませてもらった。最後、いっぱいいっぱいまで状況が盛り上がったところでどう話を畳むのかなーと思ってたら、思い切りちゃぶ台返しされたのでゲラゲラ笑う。それこそデギュスタシオン・コースを全皿並べたところでテーブルごと窓から放り投げるような。素晴らしい。映像や思想に打たれるタイプの作品ではまったくなかったけれど、プロットとカット割りだけで3時間持ってっちゃうのはすごい才能だ。あとトム・クルーズが超スキルフル!とか。

ことねちゃんを見送ったところで、続けておいしい生活を見る。たった10本弱だが映画を見始めて思うのが、映画では登場人物はすごくいっぱいしゃべる。あとくっついたり離れたりばっかしている。ラブソングでない歌謡曲を探すのが難しいようなもんか。そんでたいてい元のサヤに戻りやがる(元のサヤがない独身者にはどうしろっていうんだ? 自分の余り皮をサヤにしろとでも?)。あと80年代以降のハリウッド映画はやたらダイナミックレンジを拡張して重低音を効かせたがるんでボリューム調整が難しい。いくら鳴らせるようになったからってあんなにズドンっていわすのは下品というかCM的であんまり好きじゃないな。近所のこと考えると安心して見られないし(マグノリアもカエル落ちで慌ててボリュームを下げた。慌てたときにソファの足に小指さえぶつけたんだ)。明日からはいよいよ掲示板メニュー(笑)。ここ3日で9本。この調子じゃ100本なんてすぐだし、ビデオデッキの消耗のほうが心配だ。ぜんぜん関係ない話だが、台風1号が発生している。太平洋が年中そんなことになってたなんて半年前まで気づきもしなかった。