やや復調。夕方に原宿へ。Aさんと待ち合わせて、荻窪海月書林ちゃん2周年へ。ものすごく迷ってしまい、お店に電話で2度も道順を尋ねてようやくたどりつく。店の電話番号を控えていたのが幸いしたが、それ以上に幸いだったのは、掛けるたびに男性の店員さんが、誰に似てるとは言いにくいなあ、城達也? まあとにかくオクターブ低くてマットで平板なダンディボイスで、2度ともぶれのない同じ調子で「はい、ひなぎくです」って電話に出るのがもう、明日あたりイタ電して録音したいくらい最高におかしくて、コロコロ笑いながら雨の中を歩けたことだ。市川さん久しぶり。盛況だね。さっき電話に出た人は、と見回すと、男性の店員は一人しかいなくて、って、えー! 声に較べてめちゃくちゃ若い人でさらに可笑しかった。

お店が用意してくれたというこの日だけのメニューを冷やかし半分で食べてみたのだが、これが失礼ながら予想に反して、実に、ああ、ひさしぶりに日記にうまいもんのことを書けてうれしいなあ。すごく普通の、なんかそれこそNHKきょうの料理みたいな家庭料理の教養をバックグラウンドにしてるんだけど、あんにしろ汁にしろ、全体に出汁と塩のバランスの良さが突出していて、いやー、これちょっと喫茶店の人が趣味で作ったにしては良くできすぎているよ。玄米の赤飯には赤米が入っていて大事に噛みたくなるし、ネギとしょうがのスープは冷えた身体にありがたい。鶏肉を真挽き粉で包んであんをかけたやつも素晴らしかった。水くらげを模した白玉、透明なタピオカ、くらげの漬け物など、見立てもハイレベル。ああ、きくらげのうどんもあんかけ仕立てだったってことは、片栗粉の透明感までくらげ意識ってことか。

うわさ話とかアキラックスのこととか、たわいもないおしゃべりをして、連れは高島忠夫「ごちそうさま」のレシピ本を買ったりして、あとは乙女らウォッチンとかして(悪趣味)7時過ぎには店を出る。ふたたび雨の中ずぶぬれで帰宅、仕事が溜まっているのだけれど寝てしまう(SV深澤くんゴメン)。いま朝の5時、ようやく目覚めた。きょうは何が何でも海へ行きたいので、これからスパート。どりゃー。