体中が・・・。今日から腕立てと腹筋を始めようと思っていたのだけれど、とても無理。起き抜け、ストレッチのみ20分。今日は来客が多くなりそうだったので掃除をしなきゃ、と思っていたらミルハウザーの新作を読み始めてしまい、気づいたらソファで寝ていて、インターフォンにジャリが吠える声で目が覚めるともう夕暮れで、お客さんはことねさんとウサギックスさんだった。今晩はデンドロナイトだった。

デンドロビウムとは何かと申しますと、ガンダムが遂げたマニエリスム的発達の極北にあたる、ガンダムの活動を助ける補助要素が極端に肥大化して(●→●→●→●)どこにガンダムがいるのかわからなくなっちゃった、という異形の機体で、5th wheel 2 the coachでアニが言っている「完成したヘビについ足を描きたくなる/足どころかツノ、たてがみが付いてくよな過程がとにかく好き/この際ヘビにみえなくてもいい/もとの形はもうどうでもいい」的な幼児性は僕もけっこう好きなのだけれど、いざプラモデルとなるとこんな事情で全長1メートル、キット総重量6kg、価格28000円の、ちょっと洒落にならない製品だ。

これを椎名がプライベートバブル期に(笑)勢いで買って持て余し、我が家にイヤガラセとして(僕の不在時に)置き去りにしていった。余談だけれど彼は夜中にカレーを10リットルくらい作るだけ作って帰ったり(わざわざズン胴まで買ってきた)、電子レンジやロクヨン、大量のドム(ぜんぶすでに持っているのに)、大量のアイス(僕がアイスに関して制御が効かないのを知っていて)、100本のうまい棒などを置いていったり、仕事の忙しいときに面白いマンガをシリーズ全10巻貸しつけたりと、笠コ地蔵戦法での僕へのイヤガラセにかけてはかなり達者だと言わざるをえない。さておきこのデンドロ、ひとりで組んだら何週間かかるかわからない、ということは絶対途中で飽きて放り出すだろうことは容易に予想がついたので、ここはひとつ、ガノタさんたちを集めてみんなで一気に組み上げ、置き場所に困ってみよう、ということになったのだ。

例によってファースト来客に掃除と片づけを手伝ってもらいつつ、まもるさん(俺深夜に眠くなってたときはじめさんって呼んでいた気がする。よくやることなので許して・笑)、ミミさんが来宅。いただいたおにぎりとレバーペースト、パンで腹ごしらえをし、いざ開封。この時点で女子4名+僕だったので、ほんとに組み上がるのか不安になっていたのだが、このあと藤本さん、ハセベさんという強力なモデラー陣が到着してひと安心。藤井君、デミ、TFJ、あべ++、椎名、青木、牛久保とご友人2名、赤い車の人、で、入れ替わり立ち替わり、のべ参加者17名となった。組み立ての経緯はこちらにてどうぞ。

4時前にようやく組み上がったところで、デンドロを囲んでお茶。しかしこれがいつまで見ていても飽きないもので、残った全員でボケーっと眺める至福のうちに夜が明けてしまう。どの角度から見てもそれぞれに意図が織り込まれ、幾多の工夫がみられるディテールが全体に貢献していて、立体として存在することへの意志に満ち溢れてる。朝日に彩られたデンドロは、もうガンダムとかあんま関係なく、そこにあるだけで祝福されている立体物、って感じ。しまいにはターンテーブルに載せて回してみたりね(avi, 3MB)。8時前にみなさんを見送って、シャワーを浴びて風呂から出ると、やっぱり居間の真ん中にデンドロがあってちょっと笑った。