実に快調。9時半に起きてシャワーを浴び(いただいた石鹸で髪から顔、体ぜんぶ洗えてます。サンキュー。またちょうだい・笑)←この(○○○○・笑)というカッコ笑いの拡張系がもたらす想起順の記述方法がどのように伝播したのか非常に興味があるところだ。中田ヒデまでサイトで使ってたぞ。って話が逸れたな。えーと、今日の予定とか確認しちゃったりして、資料に目を通し、出支度を整え、なんかデキるビジネスマンつうかヤンエグ、ヤンエグって日本語として傑出して品のない語感だね、まあいいや、それみたいな気分で階段を下りると、駐車場のところに女子高生6人が胡座をかいてたむろしていた(苦笑)。

オヤジ狩りに会う日も近かろうと思っていたのでちょっと息を呑む光景だったが、救ってくれたのは犬だ。心の中で、おいジャリてめ出番だ! って思ったもん。住人と認識された時点でやや申し訳なさそうな素振りも見せていたので、帰るときゴミ拾ってけよー、というリベラル気取りのダメ中年みたいな最悪のコメントを残してタクシーに乗り込む。いやこのセリフほんと最悪中の最悪だ。高田純次がうらやましい。彼ならこういうとき「あそうー、ところでアナタおいくらまんえん?」とか「んもー、花びら回転入りまーす」とか言ってくれるに決まってる。

それで思い出したのは父のことで、いやはやもう僕もほんとうに中年の思考回路に突入しているな、と思わざるをえないのだけど、昭和7年生まれで軍人の家に長男として育ち、戦後の混乱期をタクシードライバーとかやりつつ乗り切った父が落ち着いた場所は千代田の区役所で、僕が物心つく前から大学に入る頃まで、役人としては異例なほど長く図書館に配属されていた。そのせいで僕は父の職業を中学生頃まで司書だと思っていたくらいだ。実際にはあの受付でハンコとか押したりするオジサンなわけですけど。

さておき僕が高校3年のとき、飯田橋のファーストフードでその頃仲の良かったWKの女子3人組と待ち合わせをしていたんだけど、ちょっと遅れ気味の彼女たちはあからさまにブー垂れた様子でのご登場と相成った。どしたの? なんかムカつくオヤジがいてー、図書館の階段でタバコ吸ってたらなんかイカってきてー、高校どこだとか言われて、そんなん見りゃわかるじゃんねー。えー、区役所の? うん。 オヤジ、白髪? あー、うん。ハゲ? あーハゲハゲ。 茹でダコ? タコタコ! あー、ゴメンね・・・。 何が? なんでもない(苦笑)それより……。

情けなかったよねダディ(加護)とか思いつつ、途中ジャリを預けて広尾へ。打ち合わせはニントモカントモ。あんくらい緩いならジャリ預けることなかったな。少し晴れ間も見えたので、肌にまとわる湿潤な大気をかきわけつつ恵比寿まで歩く。普段犬連れでは入れなそうな店で昼食を摂ろうと考え天ぷらを思いつくが、さわきに足を運んでみたものの開店は5時からであと1時間近く待つ気分にもなれず、食欲だけが宙ぶらんになってしまいトチ狂ってiBookを開き検索。すると駅ビルにハゲ天が入っているらしく、まあ天ぷらだし文句言うまい、と思って入る。

時間帯もあるだろうが、そこそこ広い店に客は僕ひとりだけ。和服の女の子がネパール系の顔でそのミスマッチぶりが一瞬ときめきを誘ったのだが、板前があまりに若くバイト然としているので不安になっていると、然して出てきた天ぷらは家庭でもちょっとここまでは、といったひどいもので(油もタネも別に悪くなかったので夜はましだったりするのだろうか)惨憺たる気分になって出てくる。口直しにウェンディーズのなんちゃらバーガー食った。うまかった。

せっかくの恵比寿なのでミスタークラフトを全フロアすみずみまで見て、古本屋に寄って、中華風指圧院にまで行きふくらはぎがヒドイと言われ、それでも飽きたらず、帰りの渋谷でパルコブックセンターに寄る。階段を下りた占いコーナーのところで、ちょっと他人には話せそうにない、というか日記に書いて残したくもない酷い光景を見てしまい途方に暮れたりしつつ、文庫本を4冊ほど買って帰る。しかし今さらながら途方もないぜ講談社ボッタクリ文庫! 文庫本4冊で3500円オーバーとは何事だしかもまんまと買わされてるし! 普段あんまりCDや本のリコメンはしないこの日記だけど、龍胆寺雄「放浪日記/アパアトの女たちと僕と」いま読んでいて非常に面白いです。イケメンって感じ?(まちがい) 川端康成に文壇を追われてサボテン栽培に走ったって後半生も面白すぎ。

ジャリを引き上げてニュージーランド大使館の坂をぷらぷら歩きつつ上り、古今に寄って歩道に出した椅子でお茶を飲む。たまたま、無精ヒゲを生やした定職も腕力もない20代半ば過ぎ3人が居合わせてしまい、なんとも世呪い事めいた会話になってしまい苦笑い。「田舎インテリとおしゃれ乞食どもが群れやがって」ってアンタそれ酷すぎるよちょっと(こわーい・笑)。一度イヤマナを解放してしまうと尾を引くので、ほどほどに切り上げて帰宅しました。