えー昨晩の興奮と混乱はどこへやら、なんてことはなく、閉じたまぶたの裏にはいつでもなっちの残像が、というヤバテンション。終電逃した瀧坂が遊びにきていたんだけど、酔っ払って捻ったとかで、足の甲が尋常じゃない腫れ方をしている。ふと思ったんだけど、大人になって切ったり擦りむいたりの外傷は劇的に減ったけど、腫れたりむくんだりする痛みは増えているのが一般的なわけで、えーと、なんかそういうのが心理的にも敷衍されちゃったりなんかするんじゃないかNA、とチラと思った(唐突なアナロジーはボンクラの証)。

もう歩けなくなってる瀧坂をチャリで送って(あとで電話したら折れてはいないけどヒビ入ってたとのこと。にしてはクールすぎるぞその痛がり方!)、原稿一本、企画書一通。しかし企画書が間に合わず、級数もボールドもいじっていない、ただ白黒の箇条書き状態のままプレゼンに出かけるハメに。しかもすでにこの時点で遅刻。タクシーの中、心の中でずっと「道行く人が、親切だった」と口ずさんでいた。30分遅れで到着すると、某代理店さんのトークがすでに佳境にさしかかっていて、しかも手渡された企画書が色つきのパワポですーげーしっかりしたプロ仕事だったのでうひゃー、と思う。

担当の方に叱られるかな、と思ってたらそんなことはなく、先方の社長直々に叱られただけだ(笑)。しゃれならんわ。ヤケクソで40分くらいしゃべくりまくっていたような気がする。でもまあ数カ所笑いが取れたのでいいんじゃないかな(マチガイ)。ヤケクソといえばやっぱりLOVEマッシーンで、PVでの矢口の姿を思い出したり、あと再放送でやってた、全員演技がムダに過剰なドラマで演説をぶつモッくんの姿を思い出して吹き出しそうになったりとか。なにやら娘。効果で案は通った模様。パワポを使えるようになりたいと思った、というよりパワポ職人に頼める身分になっとくべき。

横断歩道で信号が変わるのを待っていると、雲が千切れて強烈な光線に全身を射抜かれる。大気が稀にみるほど硬質で、雲がすごく速い。駅を過ぎて遠いバス停まで歩き、バスに乗って帰ることにする。渋谷で名残惜しげに降り(僕はいつまでもバスに乗っていたい。できるだけ長い時間乗っていたい)、帰りの道すがらに一杯。まだ昼なのでモニカをトニックで。上空だけだった風が地面まで下りてきて、NHKの坂を全身に風を受けながら下っていく。辛子色のタンクトップ、メダルの付いた腰ポーチにスカーフをしばった、miniかspringど真ん中、みたいなカッコした可愛い女の子が足早に僕を抜かして、アムウェイのビルに入ってった(笑)。みんな大変なんだなあ。

帰って少し休んでから、うちのJD-21を撮影するためSV編集部へ。ケースがないから裸で持っていく。黒い犬と黄色いイカを持って電車に乗ると、重いやら不審人物扱いやらでへとへとだ。市ヶ谷を下りると突風、の領域に片足突っ込んでる風が外堀を吹き抜けていく。小雨までぱらついてきた。荷物を預けて暗い道を引き返し、乗って帰るつもりはなかったのに地下鉄の入り口があったのでふと入ってしまい、改札までどエライ距離歩かされる。乗り換えの永田町でも歩かされてさ、半蔵門線より後にできた営団の駅構造、みんなあれ怒った方がいいよ、渋谷駅の埼京線ホームどころじゃなかったもん。乗り換えの概念を余裕で越えてる。

八幡の駅前でたこ焼きを買ってようやく帰宅。ゴミ出しとかシンク磨きとかしてるうちにうとうとしてしまったんだけど、カミ阿部からの電話で起こされ、店が終わったアンテナ菊リンと3人でNon。人の顔のテイストを言い表すときに、ろくろで作ったような、って言ったら誰にもわかってもらえなくて、しかも悪口の部類かと受け取られてしまい自分の限界を感じた。顔の造作って、構造材に面を貼ったような骨組み系と、粘土の塊を積み上げて作ったようなマッス系と、ろくろで立ち上げたような中空系と、あと丸太や角棒から削り出したようなビレット系とあると思うんだけど、どうにもうまく説明できない。弥生ヅラ、とか言えばそれはそれでわかってもらえるのだろうけど、微妙に違うのでちょっと往生する。