代表メンバーが発表になりましたね。僕はすごく気に入っています。戦術的な批評なんてするつもりないし、そもそも出来やしないんだけど、観戦者の一人としてはすごく楽しみなメンツ。理由は簡単で、僕の中の好きと嫌いが素敵な割合で入り混じっているから。今回なら宮本と柳沢が入ってるのがイヤで、森岡が入ったのと中澤が落ちたのは気分がいい(笑)。何ていうのかな、ものごとを楽しむときのコツみたいなもんだと思うんだけど、全部好きで固めるんじゃなくて、ちょっとぐらい嫌いなヤツがいたほうが具合が良い、の典型的なケースだと思う。あくまで個人的・生理的に、ですけど。俊介は残念だけれど、2006年に強い選手になっててくれればそれでいい。

それにしてもワールドカップが近づくにつれ、日の丸、サムライ、日本男児などの右なタームが頻出する。僕自身もサッカーを見ているとき、自分のナショナリストっぷりにビックリすることがある。サッカーとナショナリズムという論議は古くから重ねられてきているけど、サッカーはナショナリズムから解放されるか(もしくは解放されるべきなのか)という議論に有効な回答はいまだ見つかっていない。僕が今回のワールドカップで一番注目しているのはこの点で、共同開催というあやふやさも含め、何か自分の中に脱ナショナリズムのサッカー観戦、という視座が見出せれば、と思っている。ジダン移民問題、美しさと強さ。祈りと殺意。なぜ阪神を見守るような目で日本代表を見ることができないのか。スポーツはわからないことだらけだ。