あれ、2月足りねえぞ←毎年ゆってる。

今日は接客デーでさすがに疲れた。日にち変わってからのシイナ&リエッ子を入れると4組、最後の彼らにはまったくお構いできず、ソファに横たわったままウーだのオーだの言ってる間においとまされてしまった(シドイ)。でもひっさしぶりに草川さんに会えて、延々うだつの上がらない話をできたのがよかった。僕が草川さんを本格的に好きになったのは、前にも書いた気がするんだけど、最初に会ってから2年くらい経った、ってことは98年の春の、朝と夕方に都内で用事があったある日、その用事の合間に、当時大久保にあった草川邸に寄ってからだ。そこで何があったかっていうと別に何もなくて、というか何もなかったのが素晴らしかったんだけど、二人して昼寝してた。

当時彼が住んでいたアパートというのはJR新大久保駅から歩いて2分くらいのいわゆるハードコア大久保の一角で、建物の前にはホームレスがたむろしているし、開け放った窓から日本語が聞こえてこないのは言うに及ばず、完全にヒスづきながらテテなし子に折檻するタガログ語とその悲鳴、とか、青龍刀登場も近いなと思わせる凄味合いの後間髪入れずにフレンドリーに談笑しあう中華民族のみなさん、とか、まあそんな環境音が絶え間ない閑静な住宅街だったわけです。そこに、遊びにいった。

僕は故あってスーツだったんだけど(笑)、シワになっちゃうからパンツも脱いで、ワイシャツ一枚になって、こう書くと一瞬艶っぽいですが男子の来客なんてそんなもんですよ奥さん、そんで茶でもすすってるうちになんか陽気良くてね、しゃべってるうちに気づいたらふたりして座布団枕に寝てた。たまに少し肌寒いかな、とか思って目が覚めたりするんですけど、こう、寝ぼけた眼に入ってくるのは、裏路地に差し込むうららかな陽光と枝から枝に移るスズメ、そして風にたなびくレースです。そんで、男二人が、あの頃はまだ草川さんも俺も50kg台半ばくらいしかなかったんだ(笑)、かわいくクーとか寝入っちゃってる。遊び疲れてブロック散らかしたまま子供部屋の床で寝入っちゃった甥っ子ふたりでも思い浮かべてよ。ただしスネ毛ありだけど。

その午睡っぷりは、僕がいままで午睡を共にさせていただいた婦女子のみなさまには申し訳ないんだけど、だんとつ強烈にうららかで、ピースフルで、ディープリラクシンだった。あんな無防備に寝姿を晒した記憶はそうざらにないし、たぶんどんな休日より休日というか、あれこそサンデーピープル(苦笑)だったように思う。僕の中で午睡フォトってジャンルが勝手にあって、要するに芝生でもホテルでもラウンジでもいいんだけど、それこそシロツメグサの王冠かぶったりした複数人の(大抵)女の子が微睡んでいるショットで、まあ旧オリーブからヒロミックスせんせい、おしゃれエロの箸休めまでありがちなモチーフだ。でもこの日のお昼寝の記憶に匹敵するものには未だ出会えていない。作りもんなんだから軽く越えてよ、とも思うんだけど。

で、妙に座布団が多かったりとか微妙に懐かしさを覚えるブロック塀と芝も生えない踏み固められた黒土の庭とかいろいろ要因はあったと思うけど、やっぱりその時間を僕が過ごせたいちばんの原因は草川さんの人柄っつっちゃ大げさだな、図抜けっぷり(言葉合ってる?)で、そりゃお互い色々デスで腹黒いとこは数限りなくあるとはいえ、ああいうのんびりを過ごせたってことは悪くない相性なんだな、とか思う。あと、のんびりばかりはいくら志向してもどうにもならないことなんだよな、とも思う。

疲れ果てずにのんびりを手に入れようなんて、それは虫の良すぎる話ではありませんか。サンデーピープル志向のみなさま。