棒に振ってこそ

8時すぎに就寝。藤田くんからの電話で目覚めると、もう4時を回ってる。人づてにもらった抗不安剤みたいのを飲んで寝たんだけど、ええと、これもう飲まない。だって8時間は寝過ぎだし、起きぬけはボヘーっとしてなんにもできないし、なにより顔がすごーくむくむ。これなら眠れないほうがマシかな、って思うくらい。

そんで電話は、渋谷で買いものを終えたから遊びに来るって。掃除へのモチベーションが確保できてよかった。急いで片づけ。レコードを聞いたりおしゃべりをしたりですぐ9時前。注文しておいた楽器のパーツをいっしょに取りに行って駅でバイバイ。正直、こういう不安定なときに遊びに来てくれるのはとてもうれしい。しゃべっているだけで気が紛れて楽になるし、ほんと助かる。

帰りに代々木公園を回って帰る。ヒプホプのイベントがあったみたい。もう舞台はバラしてるけど、お客さんは座り込んでまだ余韻を楽しんでる、ってシーン。みんな仲間と連れだって、おしゃべりしたりふざけてたり、楽しそうだ。何年かしたら、きょうの夏の日を思い返したり、きょう録ったテープ(MD?)を聞き返したりするんだろう。いっしょに誰がいたか、なんて思い出しながら。

そのわきを自転車でスルリ通り抜け横断歩道を渡ると、いつもどおり、トランスの連中が歩道橋のところで大盛り上がりを見せている。少し踊って帰ろうかとも思ったけど、押し込めてたつらい気持ちがアンプされるだけだろうと思ったので、ふたたび自転車にまたがり、一度もブレーキをかけずに深町への坂を下った。

中学生のとき、告白した女の子に「付き合うっていったって、付き合うってどういうこと?」って聞き返されてムギュっと困っちゃって、女の子ってなんともひどいことを平気で言うもんだなと思ったことがあったけど、いまならはっきり判る。そんなの即答。お付き合いするっていうのは、ほんとに相手のすることに付き合う、とことんまで付き合うぜ! ってことなんだなって。

だからいまは、「こいつ、どんなやばいことでも付いてくる」って信じられる相棒が欲しいだけです。ここんとこの僕は、しめしめ、いい台無し具合になってきたぞ、ざまあみやがれ! って気分。せっかくの人生だもの、台無しにしちまわずにどうする? そこの君、僕といっしょに人生棒に振ろう。棒に振ってこその人生! まったくだ!