1限テスト。起きられるわけもないので徹夜だ。

小学校からの同級で中大でふたたびいっしょになった野副に3年ぶりに会う。駅のホームで偶然。最近の再会っぷりはちょっと尋常じゃないね。死ぬのかなあ。彼女もまた僕にとってはめったに会わない大切な友人のひとりで、同じ部内できちんと叱ってくれる唯一無二の同級生でした。部室でよく言い合いをしたのが思い出されます。とにかく非常に早口で、ハイトーンなよく通る声でまくしたてる語り口はあいかわらず。非常にしっかりしたまっとうなお嬢さんで、いつもかなりの確率で正しいひとです。

「唐木も変わったねえ」と何度も言われる。そんなに変わったかね。話好きのタクシーの運転手が会話に参加してきてちょっと困惑するが、まあそれもまた楽し。元炭鉱労働者だそうで。はあ。小林旭ねえ。

学校に着いて立ち話していると、先日書いた可愛らしい後輩にあいさつされる。これがまたさわやかさんですっかり上機嫌。単純バカー。

テストはさんざん。教室に入ったとたんまわりのぜんぜん知らない人たちに話しかけ、情報収拾、のつもりがさっぱりわかんない。地租改正っていつの話だよそれ。参った。降参。

例によって関係ないことを適当に書き連ねて試験終了。野副と昼食。おたがい歳もとるよね。いろいろ話する。考えてみるとこの人とはいつも普通に話せていた気がする。普通じゃないっていうのは、たいてい傲慢か卑屈の両極端な態度でしか人と接することができないということですが。僕は。

ここのところちょっとなかったいい陽気。やたらと気分よくなり、むやみにいろんなひとに電話してみたりもする。一部迷惑かけたひとがいて(そりゃ普通は用事を済ましていたり働いてたりするよね)ごめんなさい。

帰るとトットの弟(隠し子なの?)がシャブで捕まったとワイドショー。母にドラッグのことを質問され困ってしまう。ちゃんと答えたら彼女ぜったい疑るでしょ。へんな心配されても参るので適当にお茶を濁してみる。そういうこともできるようになったということで。

書こう書こうと思っていて忘れてしまっていたのだけれど、先日渋谷で紺のルーズソックスを見かけましたヨ。まさかお手製ではないと思う。さてここで僕が何を言うべきかと言ったら、それは、、、マニエリスムについて?

もうひとつ、あまりに個人的ですが忘れないように書いておかなければならないこと。今日帰りのバスで外眺めていたら犬を散歩させてる女の子が目に入ってフラッシュバックマイ原風景!

中2の秋なんだけど、塾に行くんでバス乗ってたら、夕焼けで窓ガラスがいきなり白っぽいオレンジに染まったんですよ。そんでぱっと窓の外を見たら、全視野が夕焼けのオレンジに覆われた中で、女の子が犬を連れて夕日に向かって駆けてくのが目に飛び込んできた!

バスは走ってるもんだからもちろん一瞬のことなんだけど、白いブラウスにタータンチェックのプリーツスカートはいてポニーテールにしててね、連れてるワンコはシェルティで。道はやけにパースがついて左にカーブしていてその向こうに奥多摩の山並みだ。そんで夕日。オレンジに雲たなびいて。陳腐も陳腐。完璧に定番。

おセンチで陳腐な王道好きは昔っからなんですね。かなり長い間その光景が一枚のタブローのようにあたまから離れなくて、夕暮れ時バスに乗るたびその場所を見ていました。もちろん完璧な夕焼けが再現されることも、ふたたびその女の子が散歩させてるのに出くわすこともないんだけど。まあそのころの気分が事故みたいにとつぜんよみがえりましたとさ。どっとはらい