ゴスペルラボ、いままでぼんやりした感じだったのに、いきなり実践的になってシャウト(高速で裏打ちする曲調のこと)のフィンガリング練習。けっこう変わったシフトさせるので面白い。とにかく手クセの世界だなーと思う。自分にとっては黒人音楽のなかでゴスペルがいちばんすっぽり抜けてたので、なんだかんだ役に立ってるな、この授業。

ハーモニーはモーダルコンポジション。習作発表でチャーリーが2:5のクロスリズム作ってきて感心した。チャーリーは見かけコンサバでおっさんみたいだけど音楽の趣味いい。おれは自分で作ってった曲の自分でやったアナライジングが大幅に間違っていて、曲はすごいラブリーだったよドンマイって言われた。セカンダリドミナントのディセプティブレゾリューションの理解に問題があるのでさらわないとならない。

道端でインド人っぽいおっさんに呼び止められて、身なりがいいから物乞いじゃないしなんだろうと思ったら「ウェルカムパーティで聞いた君のベース、素晴らしかった! 名前を教えてくれ」と言われてびっくりした。息子さんのサマースクールに保護者として付いてきて、ついでにアメリカ観光してるんだって。「息子も君みたいにいいミュージシャンになれるといいんだけど」いやいやいや、こちとら実績ゼロの徒手空拳でしてね…。たいへんに光栄だったけど、本来の出番どおりメドレーをやれてたらもっといいとこ見てもらえたのにな、と思えてきて、いまさら余計に口惜しくなってきて、帰りに泣いてしまった。弱っている、心が。