Logicスキルforソングライターの宿題を仕上げなければいけないのに寝坊した。慌てて録ったが15分ちこく。それにしてもMP&EのLogic講座からこの授業に変更してよかったなー。エリン先生は自分でも現役のベッドルームシンガーソングライターなので、とにかく話が実践的だし、余計なところがない。あとカリキュラムがすごい駆け足というか飛び石的に必要なことだけ叩き込んでいくので、うまいなーと思う。なにより役立つのは、宿題を全員で聞いて講評しあう時間だ。

これが私みたい歩く山月記のような人間にはたいへんにしんどい。つまりこやしになる。いまはとにかく悪い汗を毎週かきまくっている。今週は先生「あら、先週はトランペットのフレーズみたいだったけど、歌メロっぽくなったじゃない」、生徒「なんかゲームのポーズボタンを押したときに流れる音楽みたいね」という地獄コンボがあった。ちなみにチャイニーズの男の子が作ってきた曲でも「ゲームの音楽みたい」という感想が挙がっていたので、我々から漏れ出たアジアンポップな響きがアメリカ人には「ゲーム音楽っぽさ」として聞こえるということなのかもしれない。

他の生徒のなかには、学生でいる必要ないだろ!って子から、おれみたい低レベルなのまでさまざまだけど、総じてパフォーマンス科の子たちより流行感度が高いし、チャレンジングだし、おしゃれだ。あと音楽を広くいっぱい聞いてる感じが強い。少なくともジューク・トラップ・グライムとかは基礎教養という感じ。日本でシンガーソングライターっていうとすぐフォークギターが出てきそうだけど、こちらだととにかくラップトップでベッドルームスタジオだ。

それに比べると楽器を弾く人間はどうしても器楽ベースで音楽を捉えてしまいがちで、ドラムセット、ベース、カッティングギター、ピアノコンピング、ってすぐに4リズムでアレンジし始めてしまう。でもいまTop40から聴こえてくるポップミュージックで、4リズムの曲なんてほとんどないよね。パフォーマンス科の子たちの多くは、正直1980年くらいに完成されたスタジオスタイルのアンサンブルで時が止まってしまっているように思える。まあ、それ以降プレイヤーの出番が減っていくんだから仕方ないんだけど。

ぶっちゃけ、演奏志向の子たちと一緒にいると、自分がアップトゥデイトでセンスいい錯覚すら覚えるけど、ソングライティング科の子たちの空間にいると、全然いまの潮流にキャッチアップできてないし、あといまの音楽をぜんぜん聞けてないなーって痛感させられる。かろうじていまのジャズは聞いてるけど、それこそドマイナーなジャンルなわけで。しかも最新のジャズが参照しているのはちょっと前のポップミュージックのエレメントだったりもするし、とにかくこの授業の時間は刺激になるのだ。来セメスター以降、ライティング系の授業を増やすつもり。

お昼にアレックスの英語チュータリングを挟んで、ハーモニーの授業。オマー先生は授業の前に、オーランドの発砲事件を受けて意見表明のイベントに参加するから興味があるなら〜みたいな話をしていた。シンガーの子が殺されて、その衝撃もおさまらぬうちにpulseでのシューティングがあって、音楽大学の生徒たちとしては、たとえばFacebookを見ていても、さすがにみんな思うところがある様子。ところでポリコード・ハイブリッドコードさっぱりわかんねえ問題はちょっと理解が進んだ。