明け方に起きてアレンジングのスコア作りと提出する音源の修正。ハーモニーのプロジェクトもそうなんだけど、音楽的にどうこうより、とりあえず設問の意図を汲んだ曲作りをすることが第一義なので、ちょっと音楽的には気持ちが乗らないところもある。ハーモニーの設問だったら、16小節のなかにサブスティチュートドミナントとインターポレーテッド・リレイテッド2と3連続以上のエクステンドドミナントが入っていることが条件。ほとんどパズルやね。

登校して課題を提出したら、アレンジングの中間試験。ドラムパターンのトランスクライブのところで、消しゴムを強くかけすぎて回答用紙を破くという、お受験でノイローゼになった四谷大塚キッズみたいなミスをしでかした。トホホだった。試験後、ベースもうまくて色男のハンビョンと1時間くらい駄弁る。ハンちゃんはマシューギャリソンがヒーローで、ファンレターを出したら来週の休みに会ってくれることになったって超盛り上がっていた。俺は誰がヒーローかな。楽器は違うけどタクヤクロダかな。

晩にアントニオ・サンチェス&マイグレーション。始まる前に強烈な睡魔に襲われて寝落ちしてたんだけどw、目が覚めた。好みにぴったりかといえば少し違うのだが、とにかくあれほど圧倒的に緻密に組み上げられた音楽は聴いたことがない。バンドメンバー全員が非の打ち所のない強者揃いだけど、インプロ要素は少なめで、がっちり綿密にアンサンブルすることに力量が割かれてる。変化し続けるリズム、メトリックモジュレーションの山。

どんだけ練習すればあんな風になれるんだろう。ザビエル禿の進んだサンチェスの頭頂部を眺めながら気が遠くなった。レオ、チョビー、セバス、シュンスケ、コンティら会う。みんな口々に「ありゃガチもんのモンスターだ」と打ちのめされていた。この前見たハル先生のバンドのときは前衛的すぎて寝ちゃった、と漏らしていたコータくんも感動していた。たぶん曲の調性がそれなりに濃密なところに勘所があって、ひょっとしたらそれはサンチェスがラテンの人だからかもしれない。アホみたいな感想だけど、とにかくすごかったです。