ずいぶんと間が空いてしまいました、天中殺のため(笑)。先月から予兆は始まっていて、なんかやたらモノが壊れたんですよ。最初はサーフボードで、一度ならず4度も5度も折ったり割ったりして、あれー、なんだこれ、なんだこれ、と思っていたらエレピが音出なくなって、もうその頃には触るものが次々パリンパリン壊れてくのね、キャリーか俺は、という感じで、石本に昔もらった皿を割って、ウェットスーツを破いて、4年間養壺した水平壺を割って、しかもそれはお気に入りの茶海の上に落としたわけで当然こちらも割れて。そしたら、まあ日記に書いたように高熱を出して寝込んでさ、アトピーもガー悪くなって、二次感染起こして抗生物質大量投与で凌いで。おおすげえ、モノに続いて身体ですか、とか思ってたら、熱が引いた頃に、さらに大物が待っていた。

まあ端的に言えば失恋ね。無駄に寝かした、12年越しの。俺、ずっと好きな人いてさー、18のときにひと目惚れしてね、でもしょっぱなから振られちゃって、それでも食い下がって、もう都合6回くらい振られてるんだけど、でも俺、いつかミラクルが訪れてその子と結ばれると信じてたんだよね、なんの根拠もなく。もうだって、妄想してたもん、結婚式でさー、やー苦節10何年、信じていれば思いは届く、あきらめないことそれが大事、みたいなお寒いスピーチをする(笑)。そんでその2次会では、お揃いの赤いスパンコールのドレスを着て、俺はオナペッツみたいな女装してさー、そんで余興でロシュフォールの双子の歌を歌う。それを来客一同が呆れて失笑しながら見てる、という(彼女との出会いはとあるフランス語教室で、そして俺は妄想に則って双子の歌を諳んじた。たぶんいまでも歌える)。

でもまあ、なんつうか、ダメなもんはダメだった。何度振られても不思議と途切れることなく、季節ごと何度か会ってはお茶するような関係を続けてきたけど、俺は俺で、彼女は彼女で恋したり別れたり、ミラクルなんて訪れるわけもなく時間だけが過ぎていって、そんで12月の頭、彼女が、ずいぶん前に結婚していたことを知った。それも、もう最悪の知り方で。いいや話しちゃえ、なんか前に彼女が取材されてるページがあって、それを見ようとURL取りにググったらなんかトップに見慣れないブログがヒットするわけ。もうその時点でイヤな予感ぷんぷんなんだけどさ、こう開いたら素敵な新婚生活がMTで綴られていて、なーにが I'm Feeling Luckyだ、という(笑)。よくブログによって個人発信のジャーナリズムが云々、世界を変革云々とか抜かしてるバカがいるけどさ、これがIT社会の現実だよ、よく見とけトンチキ。トラバ送ったろか一瞬思ったけど、さすがにそれはよしときました。

そりゃするよな、結婚くらい。なんで黙ってるかなあ。先月とかも余裕でお茶したりしてんのになあ(日記読み返したら、大好きな、とか書いてんの俺。とんだ笑い者だ)。たぶんその人のことは一生好きだけど、でもまあ、結論を12年もむりやり遅延させてきたというか、こんな妄執みたいの、もう無理っつうより、端的に迷惑だよね。来るべきものが来たなあ、青春まるごと突っ込んだけど、この恋敗れて終わっちゃった。そんであれだ、もう彼女受けとか考えなくていいんだなあ、とか思った。何かっつうとさ、もう俺の行動原理はいかにして彼女に受けるか、ということが通奏低音になっていて、雑誌の仕事してんのとか彼女が出版志望だったからだし、DJやパーティをやってたのも彼女の昔の彼氏がハウスのDJだったからで、ボディボード始めたって聞けばサーフィン始めたし、これがまた、笑っちゃうくらいことごとく、一度として受けたことがないんだけど。だいたいがその子の前に出ると俺、何ひとつうまくいかなくなっちゃうんだ。

まあとにかく、もう、おしまい。なんかポコーンと世界に放り出されたみたいで何していいんだかぜんぜんわかんないけどさ、それでも人生は続いてくんだし、とりあえずこれからも暮らしてくよ。何か、悲しいけど、でもそんな悪くなかったと思うんだよね、これまでも、今も。気づけば波だって乗れるし、仕事もポートフォリオ2冊ぶんあって、音楽も舞台が用意されてるしさ、通帳はすっからかんだけど、君やアンタみたいな仲間もいっぱいいるし、けっこう資産あるよ、俺。ここ2週間は毎日22時間ぐらいベッドの中にいて布団を被ってただ時間が過ぎるのを待っていた。そんで昨日、少し調子が上向いたんでミクでも見ようかとパワーブックを布団に引きずり込んで立ち上げたら! Macイカれて!(笑・まあこれは自業自得だ。ケチなクラックアプリを起動したら「あなたはこの画面を二度と見ることはないでしょうウヘヘヘヘ」って英語のアラートが出てフリーズ。起動しなくなった)まだ続くのかよ! と。

モノ、身体、こころ、ときて(電)脳とくりゃ、もうあとは親が死ぬくらいしか災厄が残ってないんだけど、それだけはどうか勘弁してほしいんだよね。とりあえずこのシーズン、俺の身にはどんなクラッシュやトラブルが起きても構わないから、親やジャリや親しい人たちには火の粉が降り掛からないようお守りください。俺はほんと、たいていのことは受け止めますので。と神様に祈るのでした。なーんて与太話をしてたら、モモに「つうかテメエこの12年に付き合った女の子たちと寝たギャルズに土下座して謝れ」ゆわれたよ。当然だよね、モモ正しい!