昨晩は溜めてしまった洗濯物に気づくも、洗濯機接続用のホースを引っ越し時にどっかにやってしまったため洗うに洗えず、トビオに泣きついて、近所の友達のところへ洗濯機を借りにお邪魔させてもらうことになった。トビオの友達というからどんな文系っ子が出てくるかと思ったら、ネイルアートスクールに通う、ハタチそこそこのギャールが顔を出したのだから驚いた。部屋にはボディボードロングボード。死ぬほど恐縮する。「俺、日焼けしてる人とうまくしゃべれない」などと本気でささやいてみる。洗濯機を回す小一時間の間、実にぎこちなーい素振りで過ごさせてもらったが、帰り道、トビオが「あの子あれでカヒミのライブとか行くんだから湘南は謎が多いですよね」と言うので仰天した。ここでは女の子トライブのセンター軸がズレている。よそならノンノ、いやスプリングを購読する層くらいまでが、ギャルに内包されてしまっているのだ。

昼すぎ、いいかげん働かなきゃなー、とか思いつつ午睡を貪っていたら、少しくぐもった音質でブラバンの吹く「狙い撃ち」が聞こえてきた。ああ甲子園かー。夏も本格やねー。テレビ点けっぱだったかー。と居間のほうにテレビを消しに行ったら消えていて、そのときはじめて、この歓声が窓の外から、それもお隣さんのテレビとかじゃなく近所の市民球場から聞こえてきてることに気づいた。近所で地区予選がいままさに行われている。その事実だけで少し涙ぐんでしまったよ。地区予選には、全国レベルのふるいを掛けられてしまう前の、荒削りなチームがいる。マナーの悪いチームがいる。運の悪いチームがいる。フルサイズのブラバンがなくて、応援ラッパだけの学校もある。数千万単位で金を突っ込んでしまって引くに引けない学校もある。テレビに映らない高校野球にこそアマチュアリズムの神髄が、とか思いつつテレビを点けたら、TVKで中継してた(笑)。でもやっぱり、見に行こう。ブスの少女は、いくら叫んでもカメラに抜かれないのだから。


スコールが上がった西の空。引地川にかかる橋から。もうこの国に梅雨なんて実在しねえ。(京ポンの11万画素でも露出補正を使えばこんくらいには撮れます)