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前夜に雨を降らせた低気圧のおかげで、太平洋岸には南東からのうねりさんいらっしゃい。御前崎ではトリプル、つまりえーと何? 4、5メートル? の高波が観測された模様。こんなときこそ、普段は穏やかな湘南へ。低気圧は三陸沖に抜け、大気中の塵や埃を洗い流してくれたおかげで遠くまでバキバキっと見える快晴だ。荷物を積み込むときから、もう春だね、つうか暑いね、半袖になっちゃおっか、と俺もタバタもテンションが高い(最近、タバタさんというのは恋人ですか? というメールをいただきました。怒るぞ・苦笑)。辻堂の防風林を抜けると、右手から雪を頂いたマウントフジ、伊豆半島、大島、飛んで江ノ島のパノラミック。緩やかな円弧を描いた相模灘にサンシャインきらきらきら〜、至るところで良好なブレイクが確認できる。
駆け出したいくらいだよ。と思ってたら、準備体操を終えたタバタがほんとに駈け出しやがって、案の定波打ち際でズバーンって見事にコケた。何が言いたいか伝わってるかな。要するにパーフェクトに春めいた気分だったってこと。そんでその気分が響いたのか、もうこの日はねー、めちゃくちゃ楽しかった。サイズはあるのに整っていて乗りやすいし、あとビーチのどこでも波が割れてるので人が分散して、湘南なのに一度も波の取り合いみたいになることもなかった。そんでまたちょびーっとだけ上達したみたいで、いままでにない感覚を得られたわけだ。いままでは、なんつうか波の斜面を滑り降りたぐらいに立ち上がっていたんだけど、この日はじめて、滑り降りる途中、というか滑り始める瞬間に立ち上がることができて、まるでスケボーのランプみたいな感触でグゥウーンと波を下ったのだ。
しかもそのときなぜか俺は横を向いていて、こう目の前で、目の高さで波が、モリモリモリ〜って立ち上がってシュワシュワシュワ〜って崩れてくのをはっきり目視してしまった。この視界はこれまでとまったく異次元で、もう大興奮。始めて半年が経って、ようやく入門者から初心者のステージに立ち入った気分だ。懸案の「横に走る」にまた一歩近づいたと思うし、もしかしたらもう、角度は浅いけど少しレールが入っていたんじゃないかとすら思う。とにかくお父さん大喜び。タバタが上がったのを確認しても、あと1本、あと1本、と最後のひと掻きまで繰り返した。大ハッピー。<33回目>辻堂西、微オフ→弱オン、肩〜頭、ややトロいがショルダーのちゃんとある波→パワーダウン、4時間弱。
明日に備えてウェットを洗い、タクを拾って代官山。ちょっと相談ごとがあってユトレヒトへ。素敵な奥さんやバイオレンス愉快なパンクスくんと会う。いったん帰宅してツタヤへ。戻ると椎名とことねちゃんが家にいて、先日リョウタさんに作ったのに味を占めてチーズソースのパスタをまたもや振る舞う。今回はベーコンとしめじ。あとキリィに刻みガーリック、生セロリ。逆シャアをいっしょに見て、4時頃おひらき。絵に描いたような楽しい休日。