痛みに呻きをあげつつ朦朧モーニング。もうちょっといくらなんでもこれはヤバいので病院に、と思ってゴミ捨てついでに近所の病院を見に行くと、これまた都合よく水曜定休だ。もういちどソファに転がって唸っていると、オータから電話があって、病院に行かないとコロスと言うので(笑)一念奮起してPL病院まで出かける。今日明日はジャリの世話に自信が持てなくなったので(少なくとも散歩はできまい)、申し訳ないがペットホテルに預けさせてもらうことにした。スマン。そんで診察室。ちょっと熱が高いですね。血液検査。炎症反応が。レントゲン。あれ影がー。CTスキャン。CTって初めてやったよ超興奮した! すげーのよグルグル回っちゃってファンはブンブンゆってるし! ガラス越しに基盤とチップがちらりと見えて、そんでX線がビビーとか照射されてるってんだからもうハイテク! メディカル! ラボラトリー!(すまん熱のせいだ)。

検査の結果を待つ間、昼食でもお摂りになられたらいかがですか、と促され、かといって病院の食堂では数日ぶりの食事が(2、3日ポカリと桃缶しか摂ってない)味気なさすぎると思い、タクシーを飛ばして文琳のランチに駆け込みセーフ。ここはいわゆるデート中華(2人で行っても少量ずつ何種類も楽しめる)のはしりとして知られているが、とにかく中華らしからぬスケールの小さい皿での技巧に美点がある。前菜5品の盛り合わせはいずれも優秀で、薫製にされた鴨をはじめ、茹でた豚の小片に小さなスパイスが何種も仕込まれていたり、風邪の身にも染み渡るほどのごま油で大豆もやしが和えられていたり、楽しいことこの上ない。反面、ダイナミックな炒め物はあまり得意ではなく、中華に汗とインパクトを求める向きは失望するだろう。でも肉を茄子で挟んで包み揚げたりするセンスは、ちんまりしていて俺は嫌いじゃないんだな。

ちょっとむりやり平らげて病院に戻ると肺炎との診断を下され入院を勧められたが、すいませんボク入院すると生き死にに関わる仕事柄なんです。飢え死ぬのです。家賃が。とかぐだぐだ述べて固辞。薬を7種類ほど処方されて帰ってきた。ちなみにこのPL病院っていうのは外来診療より人間ドックのほうが有名で、ホテル並みのサービスとストレスレスなホスピタリティで定評を得ている。リョウタさんが前に人間ドックを希望したとき紹介したのだが、あまりのお値段に挫折したくらいだ(笑)。で、そんなわけだから恐ろしいことに、スタッフの女の子が全員、気味が悪いくらいかわいいのね。ナースも事務員も完全に顔で取ってる感じがありありと伝わってくる。しかもそのかわいさというのが非常に一貫した微妙な趣味で、簡単に言うといわゆる美人はひとりもいなくて、かなり少女性、それも純朴ながら凛とした、えーと、小西真奈美とか言えばわかりやすいかな、そっち方面に強力にバイアスが掛かっている。で基本的に髪の毛はみんな低い位置でひとつに束ねていて、メイクの傾向もなんとなしに統一されている。粉っぽいベースの子はひとりもいなくて、皆割とアンバーな肌色にマットなリップのナチュラルメイクだ。そんで患者を受け付けに呼びつけるのではなく、ナースがこちらにやってきてひざまずいて用件を告げる(笑)。さすがだぜPL。あの風景こそが君たちの言うパーフェクト・リバティなんだね。俺は帰りたくなくなったよ。いっそのこと一生入院させてもらえないものか。

んなバカなことをゆってても始まらないのだが、帰宅して薬を飲んでひと寝入り。仕事の催促が始まったので数件にお詫びの電話。でも今晩は1か所出なければならないところがあるので、解熱鎮痛剤をとりあえず倍量飲んで痛みの様子をみよう。収まったら出るつもり。