昨晩飲み屋で同席した女の子(K氏のご友人)が近年稀にみるカルミック・ガール。なんつうの、別に何にもしゃべってないんだけど、その子の近くにいるだけでめそめそドロドロくよくよモードに突入してしまう。なんか悪いデンパを出しているに違いないので、触らぬ神に祟りなしと決め込んで早々に店を出る。あとで彼女を知る人に聞いてみたら、K氏以外みんなそんなことは感じないというので、他人を呪いにかけるのではなく、他人の呪われた部分を引き出すのが上手、ということだろう。それがカルミック・ヴァイブ!

今日はMさんの自転車を使って上原でロケ。近所だからチャリ直行。フレンチレストランと自転車、という組み合わせだけど、あいにくの空模様で色が出ない。大苦戦。カメラマンさんが借り物のポルシェで現れて、借り物トークで盛り上がる。帰りルヴァンでパンをひとかけサービスしてもらってうれしい。


report020126 その3
うっわー、予想はしてたけど、ほんとに黄色い声が上がっちゃったよ。ステージ上に浅野さん登場。フラッシュばしゃばしゃ。ああ、事務所の人とカメラチェックのこととかぜんぜん話さなかったなあ。たぶん不要って言われただろうけど聞いておくのはマナーだったな、と思う。宇川さんがちゃんと客をイジってくれるので助かる。種明かしをすると、僕がこの、『地獄の〜』を軸に戦争と映画について語るトークについて期待していたのは、男子寮の一室のようなまったく生産性のない会話だ。それは宿営地でのハンモック・トークを思わせるだろう。昨日までいた誰かが死んだ、上官は明日は総攻撃とか抜かしてる、遠くで砲撃が聞こえる、そんな夜に交わされるバカエロよもやま話。それは僕にとって戦場を思うときの一大イマジネーションになっている。

中原さんはもう前線から帰ってきた身だ。強度の緊張が弛緩したことでいつになく口数多く、どこかはしゃいでいるようにさえ見える。開始8分で訓ちゃんが到着した。宇川くんのノドの調子がしゃべっているうちにだんだん良くなってきているのも申し訳ないけどおかしい(すごいツライのは変わらないんだろうけど)。浅野さんは自分の一挙一投足がこの雰囲気を壊してしまわないか確かめながら、それでも芸能界のタブーを優に越えた、めちゃくちゃなエピソードを披露している。楽屋で大友さんと大谷さんとバカ受けする。「トークショーとしてはあり得ないダルダルさだけど、こんなオモロいトークちょっと聴けないよね」という大友さんの言葉に僕はほくそ笑んだ。「狙い通りっす」。嘘こけ、狙いを優に越えていただろうに。

トークで使うビデオクリップの音が出てなかったが、あとで階段のところの延長プラグが踏まれて抜けていたと報告を受ける。まあ仕方ない。地下に様子を見に行く。フランキーがちゃんと自分のプレイに上の音をミックスしてくれていて、ああもう、ほんとみんな僕の思惑なんて楽勝で超えて気を配ってくれてありがたいなあ、と思う。まったくまとまりを持たないままトーク終了。最高に痛快だった。青木と照明さんにキュー出してハイライト上映。同時にイス撤去、デトコペスタンバイ開始。オルガンをセッティングしている菊地さんが、スクリーンを振り返って見つめている。プレイメイツ降臨のシーンだ。目ざといなあ(笑)。映画は23分しかない。申し訳ないが前のライブとトークでセッティングはかなり動かしてしまった。間に合うかな・・・。

間に合いませんでした(笑)。ほんとは沐浴シーン→タイトルロゴ→暗転と同時にジャジャーン(キャッチ22)、をお願いしたんだけど、でもそこはそれ、打ち合わせどおりのタイミングで、ミスター場当たり状況主義者のCDJによる超アブストラクトなジャジャーンがヒット。はじめっからそれやるつもりだったでしょ(苦笑)。