バンドの練習だった。前回のライブでお披露目した「カセット」、今度のライブでお披露目する「PARTY TIME」と、ともに唐木=澤部曲でありがたいことである。練習してるうちに、台の上のシンセを手で持ち上げるというステージアクションを思い付いて何度かやってみたのだが、繰り返してるうちにみんながうんざりした顔をしはじめたので、もうやるまいと思った。

練習後に、ムード・インディゴのディレクターズカット版を見に行く。さすがに2度しか上映しないとあって、長蛇の列、満席御礼。シネマライズの椅子、褒める人もいるけどおれは合わなくて苦手なんだよなー。

映画は、当然だけどゴンドリワールド炸裂。心臓抜きをはじめ、原作の無責任な言葉遊びのビジュアライズをだいぶ強い勇気を持って取り組んでいて、その点はたいへん満足した。尺は、じゃっかん長いかもしれない。ほんの少しダレた。しかしインターナショナル版は完全にオーバーエディットとのことなので、ひょっとしたらスクリプトに問題があるのかもしれないし、それは原作を意識しすぎたことなのかもしれない。

バッドエンドなので気が滅入った人も多かったのかもしれないが、埃がたまり煤けてからのパートが、私は嫌いではない。陰鬱として心細くなってくると、心のどこかで「いいぞ!」と言っている自分がいる。原作の案分でいえばもっと陰鬱パートは長くなってもいい気がするので、商売としてはあれくらいで、まあ、いいのかもしれないが。