此の仕事に就いてからこちら、完全な休日というものを一日と持った事が無い。尤も忙しさの方もたかが知れたものであるからして、要はピークなくだらりだらりと日々は続くよ、というのがこのウェブ時代と云うものなのかも知れぬ。
それで昨夏の休みを取り損ねていたものだから、この震災で案件が悉く延び延びになっているのを好い事に、半年遅れの夏期休暇を取らせてもらう事にした。さきほど思い付いたばかりだが、所在なさそうに皆に申し出てみると、誰もハアそうですか、左様ですか。ぐらいしか言ってくれない。要はお前なぞ居ても居なくても一緒だヨ、ということであろう。大変よろしい傾向である。
しかし出来ない子というのは何処の教室にも居るもので、私の事だが、さすがに休み前にこれはしておかねばならないだろうという事案をのそのそとやっていたら、愚図というのは大したものだ、翌朝、即ち休暇初日の11時に帰宅するハメになった。そうして休暇の初日は、ただただ寝て暮らした訳である。