短期記憶

昼過ぎにマキコから電話。お昼ご一緒にいかが? というので打ち合わせに向かう恋人と渋谷へ。神泉に抜ける道のあちこちに香る秋の花が咲いていて、鳩居の絵はがきを買いに行こうと思い立つ。冬の花。椿、南天シクラメン。でも僕には花なんてちっとも香らず、屋外プールの更衣室みたいな甘い薫りの中を漂っているだけ。どちらにしたって幻だ。

bk1でマキコと会って、話をしてるあいだに恋人が来て、3人でカレー。ランチ価格がウレシ。それよりほとんど初対面で同い年の女子2名がときおり交わす、ややもすればぎこちないだけの言葉の投げ合いが興味津々。まあ半ば予想のついたことだけど、それにしても打ち解ける素振りもないねー、君ら。

ビッグカメラ、ドンキ、牛乳買い込みすぎて筋肉痛。この時期、暮れ足の速いこと。ちょっとガードレールに腰を下ろして一服している間に、あたりはみるみる、群青色の帳に包まれて。

郵便局に行こうと下に降りると停めておいたはずの自転車がない。またもやパクられた? びえーんなんて部屋に戻ってしばらくすると、ひょっとしてどこかに停めたまま歩いて帰ってきちゃったかも、なんて考える。駅前、コンビニ、バーの前、やっぱり持っていかれたか? 昨日どこ行った? おとついは? と記憶をたどっても一切が思い出せない。このトリアタマ! 頼りになるのは日記だけ→つけてませんでした

しかたがないので買い物ついで、いちばん可能性の高そうな駅へ。いつも停める場所、姿も形もない。きょう見かけるの何台目かの打ち捨てられたトモスをいじくったりしてとぼとぼ引き返す。深町への坂を下っているとき、ようやく思い出した。地下鉄だ! 地下鉄駅前のローソンに、ちょこりんとマイチャリは待っていました。

キャベツとか買ってひさしぶりに僕が夕食を作る。テキトーにやったわりにはよくできたかしら、とか思って食べていたら、そうだった、郵便局。