1999/5/4 23:33
スカパラのドラマー、青木氏の訃報を聞いてけっこう動揺した。俺スカパラなんてたいして好きじゃないし、もとより関係ない人なんだから俺が悲しむ筋合いもないんだけど、なんかね。自殺がどうの、とかいうんじゃなくて、あのドラミングはもうこの世にはないんだな、って喪失感みたいのが胸に拡がっていくのが確認されました。

青木氏のタイム感というのはほんとに彼独特のもので、少なくとも俺は他に知らない。ああいう風に叩く人は。スナップの入りがへんてこで、いっこいっこ置いてくるようにスネアを鳴らす。よくバスケのレイアップシュートで「置いてくるような」って表現をするけど、それに近似した感覚。とにかくスネアが後ろに響くのに全体はソリッド、というおかしなグルーヴ。もちろん好みの別れるところで、もしいっしょに音楽をやる機会があったらかなり参るだろうし、好きか嫌いかで言えば苦手なタイム感なんだけど。

ただそれは間違いなく代替の利かない彼独特のもので、その固有さ加減が関係ない俺にまで特別な感情を引き起こさせたんだと思う。そう考えたら人は他の人にない部分を大切にすべき、とかって教育的訓辞は割とそうなのかもって思えたし、たとえそれがへんてこで嫌がられてたとしても周りに合わせてすり減らしてく必要はないような気がしてきた。なんか実感として。スカパラのドラマー、青木氏の訃報を聞いてけっこう動揺した。俺スカパラなんてたいして好きじゃないし、もとより関係ない人なんだから俺が悲しむ筋合いもないんだけど、なんかね。自殺がどうの、とかいうんじゃなくて、あのドラミングはもうこの世にはないんだな、って喪失感みたいのが胸に拡がっていくのが確認されました。