イヤトレ4、オッドメーター、むずかしい。ディクテーションは相変わらずテンションなんだけど相変わらず使い物にならない。それでも考えてみると、基音すら取れなかった1月から比べたら格段の進化のようにも思える。イヤトレだけは週3日に分散されてるカリキュラムがよくできてると思う。ハーモニーは転調の続き。眠くて後半記憶がない。英語、クラスを半分にわけてプレゼンテーションをする課題の下調べ。おれが振り分けられた班のテーマは「ハウツーテストアウト」。

テストアウトとは学期始めにテストを受けて合格点を取ると、その教科の単位がもらえる制度。日本に置き換えて言うと、4月に期末試験と同じものが行われて、それで合格点取るとその単位がもらえちゃうわけです。そうすっとその空いた枠に別の授業を入れられる、無駄金が省けて卒業が早められるって仕組みでありんす。なんだけど、学校全体の卒業までの単位制度が複雑怪奇、日本の税制みたいに入り組んでいて、よくわかんなすぎる。

こないだのマティスヤフのライブからずっと考えているのだが、ふだん私が感じている音楽に対するさまざまな「ここ、こうだったらいいのに」の大半が、ミュージシャンじゃなくてエンジニアに原因があるんじゃないかと今さら気付いてしまった。ひょっとしてエンジニアになったほうがより自分好みの音楽世界を現出させることができるのかもしれない。

先日のビル・ローレンスのライブでも、マイケル・リーグがオクターバーを踏むもまったくローが出ず、演奏中にマイケルとスパット、しまいにはビルまで加わって3人でPAにローを上げろと指示を出し、それでも欲しいほどは上げてもらえず、えんえん何分にもわたってジェスチュアを続けるというシーンがあった。なんであんなことが起きるのかというと、エンジニアの脳内に常識としてセットされている、こういうときはこういう音に仕上げる、って完成図がズレまくってるのだ、ミュージシャンの出したい音と。

その原因はひとつにはジャンル感覚のミスマッチで、ロックの教養しかない人がR&Bやクラブ寄りの音楽を触るともうどうしようもなくなる。どうしてもエンジニアにはロック好き、特にうちの大学なんかはメタラーが多くて、彼らが学校とかで教養としてドラムンベースはこういう帯域、ハウスはこういう帯域で鳴らします、みたいなことを習っていても、結局は身体感覚としてズレまくってしまう。あとクラブ系の耳の人がいてもそういう人はライブハウスやジャズクラブにほとんと来てくれない。

あとはそもそもエンジニアとかPAとかって領域が、機材に詳しくなりまくってセッティング詰めまくってっていうオタクな領域なので、チャラチャラした人が少ないって話があると思う。別に遊び人ならいいって話じゃ全然ないけど、やっぱ部屋でサンレコ読んでニアフィールドモニタ聴き比べしてるだけじゃなくて、ベースミュージックのかかってるようなハコに入り浸った経験が豊富にないと、どうしてもおれが好きなような音楽は魅力的に鳴らせない。

そろそろ専攻について考え始めないとならないのだけれど、エンジニア系の授業とったほうがいいかもと思い始めている。別にその道に進まなくても、知識があるのとないのでは現場でものを言えるパワーが変わるんじゃないだろうか。いくらいい音楽を演奏しても出音がダメだと台無しだもんね。ほんと、がっちりタッグを組めるドラマーを探す以上に、信頼して任せられるエンジニアとの出会いが重要だと思うし、それがないなら自分で管理できるくらいにはなっておかないと。