渡米してはや1ヶ月が経ってしまった。実にありがちな感慨ではあるが、まだ1週間しか経っていないようでもあり、もう1年が過ぎてしまったようでもある。暮らしはいまだ、安定軌道に乗ったとは言い難い。いまだ家具も揃わないし(それでも残すは机と下着を入れるタンスだけである。あとぜんぜん届かないダイニングテーブル)、先週まではキッチンのカウンターに食器を置いて立ったままモソモソ食事していた。でもこれはこれでキャンプみたいで面白いし、そもそも日常の1日がキャンプの1日と根っこのところでどう違うのかなんて誰にもわかりやしないだろう。

おとつい昨日とイベントフルだったけど、きょうは通常運転。朝からイヤトレ4、ハーモニー3、午後ESL2。そういえば「語学はコミュ力!文法は二の次」って宣言していたプラット先生の英語の授業、コミュ力養成の蓑をかぶりつつしっかり文法押さえていくので、なかなか達者なカリキュラムだなーと思った。たとえば今週あった出来事について隣の人に話しなさい、最低ひとつは接続詞を使うこと。という課題では、接続詞と時制のマッチングについてかなりしっかり叩きこんでいく。時点を示すSinceの直後は過去形で、続く文章は時間の流れを伴った過去完了か過去進行、みたいなアレ。

退屈だろうが少し楽器の話をしようと思う。ギターに限らず木でできた楽器はどれも湿度の影響を受けて曲がる。湿気ても曲がるし、乾いても曲がる。もちろん使われている木によって受ける影響の大小は異なるし、シーズニングといって、何年何十年も保管することで影響を受けにくい材に仕上げたりもする。そんで自分の話だけれど、日本から持ってきた楽器は1本を除いて大惨事である。ここまで動くかよというくらい反ってしまって、そのたびに調整して、最近ようやく落ち着いてきた。

ところが1本だけ、まったく動かないベースがいる。サドウスキーのPBなんだけど、なんでサドのネックはこんなに強いのだろう。同じメイプル材なのにここまで違うもんかね。何か秘密があるのか、この子が当たり物件なだけなのか。オチないです。そういやこないだハープを転がして通学している女の子を見て、エレクトリックとダブルベースの両刀くらいじゃ泣き言いえないなーと思いました。でもエフェクターボードは諦めています。もうMultiCompとProtonだけ基盤に埋め込んでしまいたい。