■
Nubluの月曜ジャムに出かけたのだけれど、モノネオンがゲストの特別回だったせいでバケモノ揃いになってしまい、一瞬も弾けるチャンスのないままノコノコ帰ってきた。普段会うレックスとかアーヴィンとかも出番が回ってこなくて、みんなで楽器をケースにしまいながら苦笑いでショットをあける、みたいな。でも仕方ない。
モノネオンがスパットシーライト連れてきた上に、テレンス・ブランチャードがDJジンヤード(めっちゃベースうまい)とか連れて飛び入りしてきて、そんでジェイムズ・フランシーズがローズ弾いて、あとオラオラおじさんモーリス・ブラウンとか。隙間ないわ。ギタリストだけ化け物がいなくて、ボストンからの友人ジェフアンディがよく踏ん張っていた。
このNYに来てからの1年、いろんなところのジャムに顔を出して、テイストの合うところには通って、ミュージシャンの友達もいっぱいできたし、日本でインタビューを読んでいたようなミュージシャンとも演奏できて、みんな褒めてくれるし、自分も少しはレベルアップしてるような気もするけど、その「何かしてる」感は甘い毒なんじゃないかな、いまさらだけどそう思ったな。
アメリカに来てから知り合った100人くらいのミュージシャン、みんなギャラもらう程度には上手いのよ全員、でもソロミュージシャンからフックアップされたのは3年の間で2人か3人で、じゃあ自分がその初期消費税くらいに入れるかっていったら、無理だと思う。あまりにコンペティティブで、選びたい放題の買い手市場で、だったら飛び抜けて上手い子から売れていくのが当然だもん。
なんだろ、たとえばバチェラーに出てる女の子みんな美人でいい子じゃん、あんなかで自分がガラスの靴履けんの?って話ですわ。いまさらすぎるけど! 少なくともジャムに通ってるうちに誰かアーティストの目に止まってツアーミュージシャンになるなんてシンデレラストーリーは、いまの暮らし続けてても自分には起きない。それがよくよくわかった。
だからこれまでの延長線上に自分がなりたい感じのモデルはないことがはっきりした1年だったので、日々やることをすっかり変えないといけない。元旦に書いたのはそういうことです。でもだからといって何したらいいのかは、よく考えないと。