あけましておめでとうございます。

今年は何かなにもかも見直さなければならない年だなって感じがしてます。小さいところでこのブログだって、はてダにしがみついてても仕方ないと思って移行してみたけど、デザインひとつうまく選べないし、そもそもTwitterで言いたいこと放出しちゃってる日々でいいのか、それともまとまった形でブログに書き出すべきなのか、そういう方針すらうまく立てられていない。

そうだなー、方針。いま自分には方針が圧倒的に欠如しているような気もする。方針を立てないといけない暮らしをしてきた間は、方針ってもんはダサいぜーと思いながらイヤイヤ立てていたんだけど、いざ自分は方針がすっかりない状態でもよくなってみて、そうするとやっぱり不安になるもので、地図とか方位磁石とかそういうものを欲しているのではないかという気が、すごいする。

とりあえず何から手を付けていいのかわからないですけど、またブログを付けてみようかなーという気になっています。年末に戯れにgore-texのスニーカーだけスクラップするインスタのアカウントを立ち上げてみたんだけど、それはまあ大した話ではないんだけれど、何かを管理画面に叩き込んで公開ボタンを押すということをひさしぶりにしてみて、懐かしい快適さに包まれた感覚があったので、うん、試しにね。

年越しは遊びに来てるinowledgeカップルとライブに行って過ごしました。Ghost notesとKNOWERのツーマンだったんだけど、見事にどっちも自分の好きなサウンドではなくて笑った。ただすごく興味深かったので行ってよかった。モノニオンもルイス・コールも「症例」フィーリングがすごい強くて、具体的にはADHDっぽさ、病名としてよりパーソナリティの傾向としてのADHDフィーリングが、そのまま音楽性に出てるなーって感じを強く受けた。

そんでまた、それがオーディエンスのADHD感覚と共鳴して、フロアが盛り上がるんだよね。それは同時に彼らのYoutuberっぽさ、客のYoutube見てるっぽさと通底している感じがあって、その意味では新しい音楽なのかなと思いました。音楽的にはすげー軽くてちゃかぽこしてて再来ニューウェイブみたいでまったく乗れなかったけど、それは自分の偏向の問題だから、Irving Hallくらいの箱がほぼ満員になって盛り上がってる現実を見つめよう。

スパット・シーライトは黒人だけどクリーンなドラミングで、けっこうビートが軽い。ライブのなかで合計4分くらいすごい好みのビートを叩く時間があったのだけれど、ゴーストノートのコンセプトとしてグルーヴがじゃんじゃん変わっていくスタイルなので、オッいいな、と思った瞬間にもう次の音楽に変わっている。

リズムフォーミュラが刻々変わっていくというのは、ワングルーヴはめ殺しタイプのライブ演奏に対するカウンターとしての動きなのだろうけど、間違いなく言えるのは、刻々変えるためにはリハが必要で、それはつまりコンポジション性の強い音楽にならざるをえないということだ。ハメ殺しは打ち合わせしてもしなくてもどっちでも豊かに作れるけど、キメのある音楽はリハしなければならない。そしてリハの多寡が音楽性のある部分を決定する。

なんかツーマンのどっちのバンドの話をしてるのか判然としない気がするけど、どっちのバンドも共通してそういう感じだったんで、音像は全然違うんだけど、なるほどこのツーマンかって思った。キメが多くて、リズムフォーミュラをじゃんじゃん変えて、おもちゃ箱的な要素の多さで盛り上がるような、幼児性が底に流れた…、あー幼児性は感じたなー、良くも悪くも。

KNOWERはバンドセット、ふたりカラオケ、ルイス・コールのabletonソロ、またバンドセット、最後にghost noteとのジョイントというガチャガチャした構成で、バンドセットの間は基本ルイス・コールがドラム叩いてるんだけど、それでもブレイクの間にステージ上をうろうろ歩いていろんな楽器を鳴らしたりして、つまり落ち着きがない天才って感じはジェイコブコリアの何倍も感じた。

バンドセットのベースの人うまかったなー。サム・ウィルクス? 手で弾きたくない感じのメカニカルなシークエンスをなんなくこなしてたし、安定してた。安定といえばモニタが悪いのかモノニオンのプレイが心配になるくらい不安定だったんだけど、ロビーですれ違ったらアムラーみたいな10cm超えプラットフォームのブーツを履いていたので好感度がバカ上がりした。シークレットブーツみたいな陰性の補強じゃなくてキンキラのソール丸出しブーツなのがよかった。

客は白人が9割。そしてたぶんKNOWERの、というかルイス・コールの客が半分以上。ひさしぶりに白人メインの、しかもポップな音楽のライブに行ったので、まったくもってチャラいなーと思いながら見ていた。ダンスが間欠的で、ウオーって盛り上がって、すぐに冷めちゃうタイプのクラウド。それにアジャストした音楽。ghost noteってゴーゴーバンドにもフュージョングループにもミニスナーキーにも見えるんだけど、それがクルクル変わってくのが新しいんだなーって思った。

カウントダウンのばか騒ぎを遠目に見て退出。去年よく使ったケロッグというファミレスに寄ってダベってから帰った。せっかくのNYなのに遅くまで引っ張ってしまって申し訳なかったな。帰宅して倒れて目が覚めたら、奥さんと近所の和食屋で買ってきたおせちをつついたけど、うまいまずい以前になんとも統合感に欠けた貧しい味付けで、ちぐはぐなお重だった。おいしいのも数品あったけど、次はないな。

去年は日本クラブという在米邦人の会員倶楽部がやってる仕出しおせちを買ったんだけど、味でも価格でも日本クラブの圧勝。なのになんで今年は買わなかったかって言うと、その保守的な財界エグゼクティブのためのサロンめいた雰囲気にファックと思って、そんでローカルな和食屋のものを試そうということになったんだけど、残念ながらコンサバ経財おっさんの勝ちなのだった。ざんねん。

ひさしぶりに晴れ間が出たので家族でストライダーかついで公園に行ってみたのだが、お子はこちらの思惑などおかまいなしなので、ストライダーは一瞬で用済みとなって、あとえんえんブランコタイムとあいなった。周囲の親子はサッカーに野球にバスケに興じているが、私は球技一切が苦手である。しかしすぐにお子が球遊びを覚えて、その相手を乞われるのであろう。憂鬱そのものである。