8/7 リンカーンPIはお休み、スムースジャズアンサンブルはリサイタルの振り返りなど。いったん曲がグダっとしても、キメとエンディングだけバシっと決めてしまえば良い演奏だったように錯覚させられる。だから実はキメのない曲のほうが良い印象を残すのは難しい、といった話など。このあたりからファイナルに向けてざわざわし始める(俺が。卒業制作にあたるcapstone projectという授業の週報を3週間ぶっちぎっていたのだった)。

8/8 professional development、NY timesのファインアートの記事を使ってディスカッション。バークリーの生徒はどうしても視野が狭くて、絵画やスポーツへの興味が薄い子が多い。でもそれでは人間として豊かになれないし、なによりヘルシーな人生といえるだろうか、とD-mo。ディーモはとにかくNY timesを知性の拠り所として盲信しているふしがあってw、でも読んでみると実際バランスいいと思う。政経社会面のクオリティを高く保ちつつ、ファインアートからストリートカルチャーまで目配せが効いていて、それが100万部出ているところに良心の存在を感じる。意地悪に見ればエスタブリッシュメントの嫌らしさ、リベラルのいけ好かなさでもあるんだけど、でもないよりはあったほうがずっといい。

午後、梅田くんがニューポートジャズフェスの流れで寄ってくれて、Hubwayで街を案内した。日本を発つとき何十人の人がボストン行きます!って言ってくれて、もちろんそれはうれしかったんだけど当然のことながら実際来てくれたのは片手で足りるくらいの人なので、なのでありがたく思います。

8/9 朝8時、そのD-moとコーヒーブレイク。こんな年寄りでノコノコ学生やってる俺のプロフィールが気になったみたいで、君に興味があるんだけど、と呼び出されたのだった。君は以前のキャリアの話をされるのが嫌かもしれないけど、それは絶対に武器にすべきだし、実際役立っていくはずだ、と言われるなど。

リハモ、ブルース。ミンガスによるGoodbye pork pie hatのアナライズで、とうとうさっぱりわからない箇所が出てきた。すごい要約すると、ブルース形式でトニックのエリアにはどのトニックコードを放り込んで代替してもよい(ドミナントサブドミナントも同様に)、という話なんだけど、あまたある選択肢のなかでなぜそのコードが選ばれているのか、どういう理由でその色が使われているのかというチョイスについては結局セオリーらしいセオリーがない。だからつどつどアナライズしてそのパレットの色合いをケースごと確かめていくしかない。ロチンスキーは2度ドタキャンしやがったので、どう考えても来週で授業が終わるムードがない。なのに埋め合わせの補講の話もしないし期末課題についても発表がないので、みんながちょっとどうなんの?ってムードになってきている。

ネデルカのアンサンブルはリサイタル振り返り週。ビデオみんなで見てやいのやいの。おれとコータさんはどうしても日本人なのでヘマったしくじったところばかり反応してしまう。みんなは自画自賛、他画も自賛なのでたいへんけっこうなメンタリティだと思う。見終わったあとたわいもない話、けっこう噛み合って時間オーバーするまでずっとダベってた。ブルックリンの各エリアの人種とムードとか、日本と韓国に黒人音楽好きが多いのは駐留米軍の影響もある、とか。

アドバンストハーモニーコンセプツはファイナルプロジェクトのドラフト講評。おれ用意できなかったのでぼんやり過ごしてしまった。フージェン、レオはやっぱり達者。アビジッとかエスニック勢も相変わらずおもろい。

8/10 ブラジリアン、MPBつづき、ナシメント。ひさしぶりに聞くけどやっぱいいよなー!ちなみに先生はロウレイロもシルヴァも知らなかった。もちろんロウレンソヘベッチスも。英語もままならない東洋人が自分の知らないブラジルの音楽家の名前をつぎつぎ挙げていくのだから、先生も面食らった顔してた。日本人ってやっぱり独特のアンテナが発達してて、ある意味いびつでもある。

8/11 リハモ、ブルースの続きとモーダルアプローチ。3つの機能を特定したら、モードのなかで代替自在という考え方。なのでリハモの色付けはモード自体のチョイスで行う。これはわかりやすかった。921のインターナショナルアドバイザー行ってOPTのアプライの書類受け取る。期限迫っていて危なかった。週末のうちに写真と小切手揃えてUSCISに送らないと。