professional development は先週の仕切り直しでふたたびジャム。週末にグレイトフルデッド(正確にはデッド&カンパニー)がフェンウェイパークに来ていた流れを受けてデッドのレパートリーをやることになってしまった。正直退屈だが、まあ座って聞いてるよりはだいぶいい。そしてやってみるとシャッフルのダイナミクス付けとかなかなか一筋縄ではいかないのであった。ドラムのケルヴィンはインドネシアのスラバヤから来てる、華僑系でけっこう上手い。

午後はアトランティック/モータウンとポップレペトワールのラボ、なぜか、なぜかというか後述する理由があるのだがウッテンがふらりと教室に現れて、なんかゲスト講師みたいなことになって、みんな一応付き合ってあげていたのだが、やっぱり授業が本筋から逸れていくのでしょっちゅうあると困るな、というムードになった。うーむ。

うちのベース科には常勤講師じゃないVisiting Scholar枠となってる先生がふたりいて、ひとりがパティトゥッチでもうひとりがウッテン。彼らは毎学期2、3回やってきて数日間にわたりクリニックやマスタークラスを繰り広げて帰っていくわけだが、えーと、言いづらい話題だなーw、パティトゥッチはすぐに全クラス埋まって抽選になるんだけど、ウッテン、ここんとこさっぱり埋まらないんだよね。ゆうても現代屈指のベース奏者だからみんな1度は参加するんだけど、食べログ風にいえばリピなし決定ってやつになってしまう。

もちろんせっかく呼んで来てもらってる手前、デパートメントオフィスが毎回すごい熱心に声かけして生徒を集めるんだけど、今年に入ってからいよいよ埋まらなくなっちゃって、ロビーでぼんやりしてる姿を見かけるようになった。そんでスティーヴもなんとかしてあげようと、よそのデパートメントのいろんなアンサンブルとかクリニックに連れていって、教える機会をあげてるんだけど、結局空回りしちゃってるっぽくて。先生業もシビアだよね。

なんでウッテンの人気がないかというと、簡単に言うと生徒との需要供給がマッチングしてないということに尽きる。わざわざ普段の授業を潰してまでウッテンに教えてほしいって子はさー、大半がテクニック志向で、あのウッテン流スラップを伝授してほしいと思って行くわけじゃん。ところがウッテンは「弾きすぎるな」「音楽は大道芸じゃない」「スペースを作れ」って綺麗ごとしか言わないの。そりゃ全部正論だよ、ぜんぶ正しい。でも「お前が言うか!」って思うじゃんw。

この日もやっぱり相変わらずで、先生がCalvin HarrisのSlide(この春クソ流れた「甘い!」)を持って来たんだけど、「ゴーストノートひとつもないだろ、これが稼げるベースなんだ」とかいつもどおりの説教めいたことのたまってたんだけど、「まあ、つまり、だから俺が稼げてないってことだ、イヒヒ」とちょっと自虐めいたことを言い出したので、ちょっとだけ好感度が回復した。ウッテンいつも人格者たろうと気張りすぎなんだよね。もっと可愛いキャラ出していければ人気も保てたし頭髪も減らなかっただろうになー。余計なお世話だけど、同じザビエルタイプのハゲ不安を持つ者として、ね。