オリエン週最終日。午前中に履修相談があったのだけれども、飛ばした。起きてラップトップでチェックしてみると、もう勝手に必修の授業が組まれていて、それだけでもうファーストセメスターに取れるクレジット数に達していたからである。そういうことか。

気になる実力判定テストの結果は、アレンジが4あるうち最低の1、ハーモニーが4あるうちの3、イヤートレーニングが4あるうちの4、ジャズアンサンブルが8あるうちの3だった。アレンジは仕方ないしハーモニーとアンサンブルはそんなもんだろって感じだけど、経験ゼロのイヤトレで最高クラスなのは恐怖しかない。お昼にそのイヤトレのオリエンがあって、早速ついていけなくて打ちのめされた。興味ある人はトニック・ソルファでぐぐってみてください。

そのあとスケジュールコンプリーションという時間が用意されていて、これは要するに自分のクラス分けに納得がいかない人のための相談タイム。学校じゅうのいろいろなところにそれぞれの部門別の窓口が設けられていて、面白いからソファで眺めていたのだけれど、「私がハーモニー3なわけない、だって指導教員の先生が4だって太鼓判をくれたんです」みたいなことを方々でやっている。そしてみんなだいたい主張が受け入れられているw。おととい見かけた父兄が「宅のスネちゃまがアンサンブル3なわけなーいザマス」ってやってるのを見れて大満足。

カフェテリアで初めてメシを食ってみた。寮生はタダなんだけど寮生以外はランチ食べ放題11ドル50で、けっこうすんな!って思った。路面を照らせる明るいライトを買いに自転車屋寄りつつ、一旦帰宅し、宅急便の山を受け取る。ケーブルテレビのモデムが届いていたので楽勝だと思って開封したが、どうにもセットアップがうまくいかない。泣きながらあきらめて、新歓コンサートを見るため学校に戻った。

新歓ライブ、すごいエモーショナルなソウルのバンドで、バカテクみたいな人はひとりもいなくて、よかったな。音大生向けなので、1曲ごとにMCの代わりに質問タイムが挟まれる。ボーカルのモーションが良かったけど振り付けはどの程度決め込んでるの? とか、いまの曲でフルートの人がソロのときやってた技法は何?とか、ミュージシャンとしても答え甲斐のある質問がそこそこ出るので面白い。ちなみにスロートチューニングという演奏法でした。

コンサートのあと、コンスタンティン君fromオーストリア、エマニュエルfrom香港、コータくん&ミツくんfrom日本という留学生メンツでバーガー食いに行く。好きな音楽の話、将来の話、故郷の話。たのしかった。今週はっきりとわかったのだが、私はこれ、精神の時間を20年ほど巻き戻す権利を、マンションの代わりに買ったのだと思う。何ひとつ持ってない徒手空拳の心細さと身軽さと不安をこうして味わえることは、ぜんぜん悪い選択じゃなかったな、肉体は老いたままだが。と思いながらフェンウェイまでの濡れた道を歩いて帰った。