最近多いパタンなのだけれど、土曜日はけっきょく16時間も寝潰れてしまった。よくないなー。活動を始めたの、日曜の午前0時。先に書いておくと、こっから六本木→三軒茶屋→家→下北沢→家→綱島→本郷→学芸大学→家→下北沢→家→幡ヶ谷→下北沢→帰宅、という怒濤の出入りデイとなった。

それでのそのそ起きて着替えて、まずはレイトショーで「渇き。」。好きなタイプの作品ではまったくないけれど、とても楽しめたし、いくつかの美徳を抱えた良い映画であった。それにしても謎の中国人として康芳夫を出すというのは、そりゃ康芳夫は最高だし絵も当然よかったけど、でもそれ、キャスティングという職業意識としては敗けなんじゃないだろうか。負けて勝ちを得たということなのだろうか。

始発で三軒茶屋に出て、国際便を受け取る。考えすぎかもしれないが、先日税関に噛み付いてからというもの、開封率が(そして関税課税されてる率が)100パー。目をつけられたのかもしれないし、このままだと個人輸入の楽しみはほとんどなくなってしまう。関税はけっこうなことだけど、普段はスルーしてるくせに、と思うと頭にくる。デニーズで朝食、仕事。

帰宅して風呂に入り、来週後半に予定している引っ越しの準備。楽器をハードケースに詰めたり、とにかく他人に触らせられないものだけ手をつける。そうこうしているうちに、大学からの古いダチであるところのゴウユウがやってくる。引っ越しで放出するデスクを引き取ってくれるのだ。下北沢でレンタカーを借りて、デスクをバラして、いざ綱島第三京浜はいつも海に向かう感じが強くて、旧友と話も弾み、たいへんに気分がよい。

デスクを下ろしたのち、今度は近くでベッドを積み込んで、帰宅するかと思いきや、われわれの共通の友人である蓮實くんが緊急入院したというので、東大病院にお見舞いに向かう。今回はいきなりだったので気持ちの準備ができてなかったようで、狼狽が顔に出ていた蓮實くんに大丈夫だいじょうぶと長く握手して病棟を出ると、もはや東京名物となったゲリラ豪雨。スニーカー完全にだめにした。

おなか減ったねっつうんで本郷だったらファイヤーハウス。雨しずくにも負けずベランダ席に陣取り、サラダをシェアしてたら、なぜか今日我々ほぼペアルックなことが発覚し、完全にゲイのカップルと化していた。それで思い出したのだが、大学2年のときかな、昼休みにペデ下(母校用語)をゴウユウと手をつないでスキップしてたら、午後に語学クラスに出ると唐木ゲイ説が流されていて冷ややかな空気になっていて、死ねと思ったな。スキップは確かにアホだが、手をつなごうがホモだろうがいいじゃねえか。

蓮實くんと出会ったのは18のとき、ゴウユウは19のときで、ともにネット接続以前。昔話も尽きないけど、やはり話はこの国の雲行きがどうにも怪しいという話になる。tempraサイクルでお願いしておいたホイールを引き上げ、レンタカーを返すと、新宿にいたゴウユウのガールフレンドから焼身自殺があったというメッセージが入る。暗澹たる気持ちになる以前に、感情がフリーズしてしまった。新宿に向かうという彼と別れたのち、一命を取り留めたと判明して、ようやく感情と思考が動きだし、渦を巻いた。たぶん今日のことを戦前として思い出すのではないか、という悪い予期不安に包まれる。

倒れ込んでシャワーを浴び、今度は晩の自転車組み立ての準備。ブルーラグに行ってヒラメポンプヘッドを入手し、もろもろパーツを揃えて、休日の会社へ。タミオさんといっけいくんとナソスくんと合流し、いまのピストを解体して、余ってるパーツと新しいパーツを足して2台組み上げ、1台はいっけいくんに譲るという計画だ。10時半に始めて、なんやかやあって終わったの3時半。正直に言うと2台とも完全には組み上がらなかった。あとは週明けに自転車屋さんに持ち込んで仕上げてもらうことになる。いっけいくんを送り出して、アダルト組はとりとんくんで打ち上げ。長い長い1日がようやく終わった。