ちょっと長いけど、試しに21日に見た夢のメモ書きをまんま公開してみる。――高知か九州とおぼしき山道を歩いている。暑い。ハンケチ。道の右側はガードレール、その先には市内の景色が広がっている。左側は山だ。道は左に曲がっていく。カーブの向こうに白っぽい巨岩が見える。山側にあるぼろい2階建ての旅籠に泊まった。1階は商店。窓に手すり。荷物を置いて窓から見下ろすと、向かいの崖側に、巨岩に寄り添い斜面にひっつくようにあばら屋が建っているのがわかる。道側が2階か3階で入り口になっていて、階下があるようだ。どうやらそれも旅館であるらしい。お化け屋敷のように荒れていて、妙に惹かれる。

ここは1泊しか決めていなかったし、どんな宿だか見てみてもいい。道を渡りぼろぼろの木戸を開けてみると、中はまだ昼だというのに真っ暗だ。暗闇から突然怒鳴り声がして、びっくりして肝を冷やした。まだ外は明るいというのに、一家して寝ていたようなのだ。客商売なのに何をやっとるのか、と僕は憤慨して宿に戻る。翌朝、ふたたび訪れると、畳もすり減った客間には清冽な娘たち、そして日焼けした美しい男たちと子供たち。特にブラウスを着た長女に惚れ込んで大急ぎで宿を移し、泊まってしまう。その晩は家族のように雑魚寝する。布団はとても暖かく、心地よい。

翌日、暑い盛りの正午過ぎ、けたたましくサイレンの音が青空に響く。どうやら、下の町の方で火事があったようである。どのくらい? と聞くと、ランニングに坊主頭の下から2番目が、自分が見たときは壁の一部が「こんぐらい」燃えていただけ、と窓ほどの四角を空にジェスチュアする。炎は見えない。しかし下の方から空気が白く煙っていくのがわかる。白い煙がかすかに、しかしだんだんと上がってくる。すると、下の方の家が数軒見えるあたりで竜巻が起こり、こちらに上がってくる様が崖下に見える。

ひとつ、ふたつと竜巻は消えたかと思うとまたでき、だんだんこちらに近づいて斜面を登ろうとしている。まずいな、フレイムなんちゃらだ、あれは熱風で起きた竜巻で、巻かれたら熱で死んでしまうぞ、などと僕はみんなに知ったような口をきく。斜面の両側にはやはり山があり、その谷になった道を竜巻は伝って上ってこようかとしている。と、いきなり集落のどこからか津波だあ、と叫び声があがる。驚くべきことに山側から、山を越えて津波のしぶきがドシャーと降ってくる。僕らは宿の一部が寄り添っている大岩の影にかくれるが、昨日泊まった宿はまるまる流されてしまい、この宿も半分近く流されてしまう。僕らは岩と岩のすきまにふんばったかたちとなる。

「もっかい、こっちからくんぞー」と声がして、今度は岩の反対側から津波が降ってくる。気づくと長兄、次兄、僕、そしてそこへ父親が滑り込んできて、3人で父親が水しぶきにはたきおとされそうになるのを支える。なんとか生き残った、と4人で目を合わせる。しかし家はすべて水に流し落とされており、女たちと子供の姿はない。その晩、なぜか宿はもとのままのボロ宿で、女たちは命からがらだったとくすくす笑っている。僕は帰らなければならないらしく、別れを惜しんでいる。皆としゃべっていると、なにやら別れがたく、涙がぽろぽろと落ちてくる。

口をへの時に曲げて泣き出すのをこらえていると、あんまり器量のよくない次女が、こっちにおいでと言う。やけに広い客間は二間続きで、窓がある明るいほうから薄暗い部屋に座ると、次女は、きのうはおしゃべりだったが、きょうは仲良くしてあげる、と言い出しまだ昼間なのに唇を重ねてくる。母親はあっけらかんと、まあ好きなだけゆっくりしてきなさい、などと言って立ち上がり、家のものたちはふすまを開けたままの、空に開けたほうの部屋で行き来している。下の何人かはそこらでたたずんでいたり、こちらへ寄ってきたりする。次女はやさしい。涙が止まらなくなっている。その涙を、唇で拾い上げてくれる。ひどくおちついた気分だ。

前にも他人の夢の話と子供の運動会のビデオテープは耐え難いと書いたのだが、まあいいや(苦笑)。そんで反省戦に入ってみると、まずこの山道の風景は、湯河原の椿ロードとかいう山道と奥飛騨にロケに行ったときの景色が入り混じった感じだな。崖のあばら旅館は、昔取り上げた県道352線沿いにある「いさまつ」が明らかに原型になっている。室内はね、春に行った箱根旅行で泊まった部屋。で、竜巻は、、、なんだろ。なんかそんなテレビ見たかなあ。津波はサーフィン、岩のところはまんまファイト一発で、長女の顔は覚えてないんだけど、次女はね、これはもうはっきり、田畑智子だ(笑)。この前の日かなんかにウルルン見たんだよ、ウルルン(笑)。田畑智子ブスなのにすげえ身振りとか良くて可愛くて。そんなとこかな。どうでもいっすね。

ヤフオクで落札したiBookのキーボードが到着。先日ちょっとモノを落としまして、ここ数週間、1と2とQとWとescキーはキートップのないままゴムボタンを直に打っていたのです。ところが封を開けて取り付けてみると、アラなーんかおかしいですよー。<iBook初期ロットをお持ちのみなさんにちこっとだけ有用な情報>iBook(DualUSB)は初期ロットだけキーボードをはめ込む爪の長さがそれ以降と異なります。具体的にはカーソルキー下の横長の爪が、初期ロットのみ浅い仕様です。このため現在メーカーから入手できる交換キーボードを組み込むには、パームレスト面全体の交換が必要となります。ただ、今日やってみて問題なさそうなんで書いちゃいますけど、爪さー、金属だけど万能バサミとかで切れちゃう厚さなので、えーと、切っちゃえ→パチンと→ハマりました。実寸合わせこそ日曜大工の基本基本。

昼間、洗濯しているとリョウタさんからゼニが無い旨連絡が入り(新職場の給料が翌々月末払いなんだって。大企業なのに!)銀行でお金を降ろしてデリバリー。編集部では都会の妖精とでも言うべきなんかものすごい人を見ちゃったんだけど、政治的理由で書けない。楽器屋に寄って帰宅して、森さんから借りっぱなしの原付のオイルを交換してやる。エンジン音のカサカサした部分がぐっと減って、ミッションもコキッと入って気持ちいい。帰宅してちょこっと仕事して、仕事が跳ねたリョウタさんと魚力で晩飯。1日に2回も会うってなんだそりゃ夫婦か? カマスの塩焼きと皿鉄火。そのまま部屋に流れてマンガ読み、1時間ほどでリョが帰宅したのち、ペン大の宿題をそろそろ、と思ってMacを立ち上げると、ギャーCubaseが立ち上がらなくなりました誰カー! もうヤダ・・・。